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2019.09.13

環境システム学科が「SDGs海外研修プログラム:スウェーデンに学ぶ持続可能な街づくりとビジネス」を実施しました

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8月26日~8月31日にかけて、環境システム学科の学生7名と武蔵野大学附属千代田高等学院の生徒1名が、持続可能な社会づくりで世界の先頭をはしるスウェーデンに、1週間の視察ツアーに行きました。
(本ツアーは、株式会社One Planet Caféのコーディネートにより実施しました)

1日目

コペンハーゲン空港到着後、マルメ市へ移動し、スウェーデンの環境国家ビジョンやサステナビリティの考え方についてのレクチャーを受けました。スウェーデンは持続可能な国づくりを進めており、1990年から2013年の間に58%の経済成長と22%のCO2排出削減を同時に達成しています(講師:ペオ・エクべリ氏)。
宿泊したホテルは、2000もの環境の取り組みをしているスカンディックホテル。電気は風力などの再生可能エネルギー、ペットボトル不使用、フェアトレードコーヒー、紅茶など、いたるところにサステナブルな取り組みが行われていることに驚きました。

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オリエンテーションとスウェーデンは持続可能な国づくりについてのレクチャー

2日目

マルメ市街を歩きながら、持続可能な街づくりやビジネスを見学しました。マルメ市で走るバスはすべてガソリンや軽油などの化石燃料なしで走っています。(多くのバスは、生ごみのメタン発酵でできたガスで走ります。)また、自転車が走りやすい街になっていて自転車通勤の割合は30~40%になっています。
その後、オーガニックコットン100%使用、何度でも修理してくれるジーンズショップや、お客さんや従業員の健康のため化学物質を使わない美容室など、環境、人(健康)、経済が調和するサステナブルなビジネスについて学びました。
また、リサイクルステーションを見学し、リサイクル率99%を達成しているスウェーデンのゴミ分別、リサイクルの仕組みを学びました。

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街を行きかうバスは生ごみを原料としたバイオガスで走る

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スマホのアプリで利用可能な電動キックスクーターも普及している

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何度でも無料で直してくれるデニム屋さん。また、着なくなった服は引き取りリメイクしてセカンドハンドとして再生するサステナブルなビジネス

3日目

マルメ市環境局を訪問し、市の環境計画についてお話を伺い、ビジョンづくりや市民とのコミュニケーションについて学びました。マルメ市では2020年までに学校給食を100%オーガニックにし、2030年までにすべてのエネルギーを再生可能エネルギーにすることを目指しています。
その後、衰退した工業地帯を再開発し、ヨーロッパ初のカーボンニュートラル(CO2排出ゼロ)なサステナブルな街として蘇ったヴェストラ・ハムネンを見学しました。再生可能エネルギーの100%利用、緑ある街並みやビオトープ、歩いて暮らせる街づくりなど、テクノロジーと自然が調和した街を目の当たりにし、未来の街の姿を考えました。


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ベジタリアンかつCO2排出がほぼゼロのハンバーガー

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カーボンニュートラル(CO2排出ゼロ)のヴェストラ・ハムネン地区のモダンな街並み

4日目

800年前からの街がつづくゴットランド島ヴィスビーの街を見学しました。ゴットランドは「魔女の宅急便」のモデルになった街です。中世から続く伝統ある教会でありながら、LGBTの支援や養蜂を行う教会、伝統的な手法を使いながら風力ですべての電気を賄うリサイクルガラス工場、中世の建物をリフォームした環境ラベル認定のエコホテルなど、伝統と現代的サステナビリティの融合の実例を見学しました。また、グリーンフラッグという環境ラベルの認定をうけた幼稚園を見学しました。この様子は、地元の新聞で報道されました。

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800年以上の歴史のあるゴットランドの街並み

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幼稚園訪問の様子はゴットランドの地元新聞にも取り上げられました(左上の記事)

5日目

郊外の自然豊かな地域を訪ね、4億年前のサンゴ礁が作った地形や農村地域を見学しました。ゴットランドでは、化学物質を含む道路の融雪剤をやめたところ、数年間で500種類の植物が増えたそうです。見学した農家では、太陽熱や太陽光が利用され、使用する電気の90%以上を再生可能エネルギーで賄っていました。

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最新型太陽光パネルの見学

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カヌーで自然を楽しむ

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旅のまとめのワークショップ。日本に帰ってからのサステナブルなアクションを考える
旅の最後には、今回のツアーで印象に残ったことや、日本に戻ってから実践するサステナブルアクションを考えるワークショップを行いました。
 
今回のツアーを通じて、街づくりやビジネス、消費やライフスタイルなどあらゆるところに、環境や人への配慮が組み込まれ、そしてそれが社会の活力を生んでいることを実感し、SDGsがつくる未来の社会に希望を感じました。今回参加した学生たちは、この経験を活かして日本にもどった後、持続可能な社会づくりに向けての取り組みを始めることを計画しています。
 
また、10月には今回の旅の報告会を開催予定です。

<本件に関するお問い合わせ先>
環境システム学科総合受付 2030sdgs@musashino-u.ac.jp
関連リンク
  
環境システム学科ポータルサイト

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