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2022.10.26

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2022聴覚フェスティバルを開催しました

9月25日、武蔵野キャンパス雪頂講堂にて人工聴覚情報学会主催の「2022聴覚フェスティバル」を開催しました。人間社会研究科 人間学専攻 言語聴覚コースおよび言語聴覚士養成課程(専攻科)、ろう学校の先生方や埼玉県難聴児・者の親の会の方々、現場の言語聴覚士(ST)の方々が協力し、聴覚障害当事者とその家族など学内外から約260名が集う盛大な会となりました。
 
午前は本学の院生であり、聴覚障害当事者でもある志磨村 早紀さんの司会に始まり、聴導犬をパートナーにしている辻 海里さんから「ひとつひとつの選択から見えてきたもの」と題するお話を伺いました。普通小学校とろう学校の両方を経験した辻さんのお話では、聴覚障害を考える上で今までに語られなかった新しい見方が示され、会場のアイデンティティ―に悩む難聴者・ろう者の方々や小さいこどもをもつご家族の深い共感を呼びました。
午後からのプログラム「音をつくろう」では、こどものための音楽研究家でもあり、難聴児の親の立場でもいらっしゃる樋口 しずかさんが様々な楽器を持ってきてくださり、こどもたちと秋をイメージした音を楽しみました。また、聴覚障害をもちつつ、音楽の世界にチャレンジしている山口 知眞さんのピアノ演奏とお話からは「音楽が好き!」という気持ちがまっすぐに伝わってきました。
 
雪頂講堂の外では体験コーナーなどの企画展示をめぐるスタンプラリーが行われ、参加者は聴力検査や方向感検査、補聴器や人工内耳、音声文字変換装置などの最新技術を体験しながら学内を回りました。楽しみつつ学ぶことができ、大人もこどもも笑顔がはじけました。また、当事者カフェでは聴覚障害当事者や片耳難聴者、難聴児をもつ家族やそのきょうだいが言語聴覚士や手話通訳士などのファシリテーターと共に真剣に語り合いました。

紅雲台の和室ではキッズコーナーが開かれ、沢山のこどもたちが学生やSTと遊びました。その傍らで親同士の交流ができ、それぞれが楽しい時を過ごしました。中庭ではアコーディオンとマリンバの美しい音色が木立に響く中、参加者が思い思いにくつろぐ姿が見られ、ここが大学であることを忘れてしまいそうな時間が流れていきました。閉会式には当事者カフェでのまとめが披露され、普段聞くことのできない想いに涙あり、笑いあり、互いに名残を惜しみつつ、盛り沢山の一日が締め括られました。
 
聴覚障害と一口に言っても、タイプや程度はさまざまに異なり、当事者やその家族が集まって互いに話し合うことは簡単なことではありません。また、当事者同士が語り合うには、用いるコミュニケーションも手段も違うため、多くのSTや専門職の支援が必要で、このような機会はたいへん貴重なため、事後アンケートにも継続してやってほしいという声が多く寄せられています。
今回はSTやろう学校の教員、埼玉県難聴児・者の親の会、養成課程の学生合わせて約80名の協力を得ることができ、参加者にとって大変満足度の高いイベントとなりました。ご協力いただきましたすべての方に感謝いたします。
 
武蔵野大学
専攻科長
北 義子

5写真 辻君と聴導犬

2写真 山口くんピアノ

4写真 音をつくろう

1写真 当事者カフェまとめ 中途失聴

関連リンク

人間社会研究科 人間学専攻 言語聴覚コース[修士課程]
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/graduate_school/course/human_and_social_sciences/major/st.html

武蔵野大学 言語聴覚士養成課程(専攻科)
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/advanced_course/

Musashino University Creating Happiness Incubation(武蔵野大学しあわせ研究所)
https://www.musashino-u.ac.jp/research/laboratory/happiness_incubation.html

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