HOME入試情報

「なぜ大学で学ぶのか」


 工学部 環境システム学科 村松  陸雄 教授
大学の学びはロックン・ロールだ!

ロックの巨星・内田裕也が逝った。彼ほど毀誉褒貶の激しい人物はいない。ただ、一つだけ断言できることがある。世の中の8割方が賛成すること(既成概念)に対しても毅然と異議申し立てを続けた人生だった。

リオで地球サミットが開催された1992年。環境問題への意識が急激に高まったその年に、カナダの環境教育者、ボブ・ジックリングは「なぜ私は自分の子どもに持続可能な開発のための教育(ESD)を受けさせたくないのか」という挑発的な論文を発表し世界的な論争を引き起こした。持続可能社会の実現に向けた次代の優れた教育として国連も積極的に進めていたESDを敢えて批判するに至った理由は、ESDが「〇〇のための教育」の構造を有していることにある。つまり、教育の目的がいかに高邁な理念に基づくものであろうと、目的を学び手の外部に置き、異次元の目的のための道具となる教育は、批判的思考、主体的判断、知的行動の育成という教育の本来的目的から逸脱すると異議申し立てをしたのだ。

今日ほど大学の存在意義が問われている時代はない。ただ、社会が要請する即戦力人材を高品質な工場製品の如く大量生産することだけが大学の使命とは決して思わない。生物の進化史が私たちに教えてくれることは、種の多様性こそ生存戦略の鍵である。既存の価値観を揺るがすロックな人を含めた多様でイノベーティブな人材を輩出する学びの共同体としての大学を、私はつくっていきたい。
 
大学案内
入試情報
教育
学部
大学院(研究科)
研究科(一覧)
研究
研究所・研究室・センター
学生生活・就職

入試情報

教育