
1. 須崎舞
武蔵野台地の端部に位置する東京都西東京市の武蔵野大学・武蔵野キャンパスに『紅雲台』という施設が現存
する。サイトはキャンパス内の実習棟と 9 号館の建物の間に位置するが、この場を、キャンパスの中心の役割
を担う施設、『新むさし野文学館』として設計することを第3課題とする。学生や教職員が自由に利用し、地域
や外部からの来館者も集うことのできる建築としてデザインすることを目的とする。
新たに設計する建築は、多くの文学資料(主に書籍)を収蔵する「文学館」、学生や教職員が気軽に立ち寄るこ
とのできる「カフェ」、展示会や演奏会・パフォーマンス・講演会(講評会を含む)などをカジュアルに開催で
きる「ギャラリー」からなる、プチ複合施設である。
この課題を通して、キャンパスの中心としてふさわしい建築の姿、キャンパス内外の敷地周辺の状況、キャン
パスの人々の流れ、施設の各機能の関係性、等々に留意しながら、新たな「集まる場」の在り方というものを
提案し、公共的な建築を再定義して欲しい。
尚、通常の利用時ばかりでなく、学園祭などのイベント開催時等、多様な利活用の在り方を考えながら、その
際のアクティビティが新しい景をつくるような建築を設計できるかを問いかけている。敷地内外、及び、そこ
で展開する人々のアクテビティを捉えながら、小粒の建築だが、“ ピリリ ” と効いた(別に「“ ビリビリ ” 効いた」、
でも構わない)設計案を展開させることを期待している。
【敷地の条件】
((1) 敷地の場所 : 東京都西東京市新町
(2) 敷地面積 :96,248. 94 m²
(3) 用途地域 : 第 1 種中高層住居専用地域
(4) 建蔽率 :60%
(5) 容積率 :200%
【計画の条件】
1) むさし野文学館(書庫 100m²)
※既存の文学館のように、ただ本を収蔵するばかりでなく、館内で人々が多様に文学資料に接することのでき
る計画に配慮すること。既存の蔵書数は参考として考えてください。
2) カフェ(客席 120m²、厨房 30m²、休憩・更衣室 30 m² )
※従業員用便所、倉庫・収納等を適宜設けること
3) ギャラリー ( ギャラリー 90 m²)
※倉庫・収納等を適宜設けること。ホワイエ 適宜
※展示会や演奏会・パフォーマンス・講演会 ( 講評会を含む ) など多目的に利用できる
※天井高を最低 4m 確保すること
4) 事務(事務室 30 m²)
※施設全体の管理をおこなう
5) その他(エントランスホール、廊下等共用部分 適宜、
男子便所 : 大 2 個、小 3 個、洗面 2 個、女子便所 : 大 3 個、洗面 3 個 )
※上記を最低限と考え、規模を適宜考えることは可
〇延べ面積
700~800 m² 程度を想定している。 提案によっては、この範囲内以外も考えることは可
課題3「新 むさし野文学館」
2. 多田真緒里
Mu No.21 2024
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