小池スタジオ 課題 2
「まなびのある公園のような場所」
社会における価値観の多様化、情報化が急速に進む中、各個人が主体的に判断行動することが重要となっています。
このような状況に対応するため各個人が自らの生活をより豊かなものにするための主体的な学習機会や、地域の課
題を解決する上での判断材料を提供し、その活動を支援する場所の構築が求められています。そこで、前述したこ
とをふまえた上で、年齢・性別・国籍を問わず様々な人々が集まる場所として、「まなびのある公園のような場所」
を設計してください。機能としては図書スペース、仕事・学習スペース、レクチャースペース、運動スペース、カ
フェ、レストラン(食堂)ファブ、憩いの場など、まちをより豊かにするために必要だと思われるものを調査の上、
自由に提案してください。また、いくつかの機能を掛け合わせることでまなびの相乗効果がうまれるよう工夫して
ください。とくに用事がなくとも気軽に訪れて心地よく過ごしたくなるような、様々な年代の人々がゆるやかに集
まり、様々な活動が交差する、まちにひらかれた場として計画してください。
1. 鳥居陽菜 2. 福永陽彩
2. 高田明佳里
Mu No.21 2024
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瀬戸スタジオ 課題 2
「学校の中の新しい場所」
みなさんが過ごしてきた小学校、中学校、高校の中に、あったらいいのにと思う新しい場所をつくってくださ
い。例えば最近の学校ではラーニングコモンズやランチルームなど、他の学年やクラスの生徒とも気軽に集まって
話たり、グループ学習などができる場所が増えてきています。ランドスケープと合わせての提案でもかまいません。
小学校、中学校、高校の中から 1 つ選んで考えてみてください。生徒が管理運営を行ったり、地域に開放するな
どプログラムも合わせて考えてみてください。仲間の顔を思い出しながらみんなが喜ぶような所を考えてください。
1. 高橋葵子 2. 森本樹
2. 高江柄雄基
Mu No.21 2024
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アリソンスタジオ 課題 2
「町のコモニング拠点」
町は私のものであり、あなたのもの、共有されるべきものである、ということを前提にした時、私たちがこれから
豊かに生きていくために必要な機能はなんだろうか ?
成長モデルの終焉を迎えた現代において、誰かが勝手に管理し、メンテナンスしてくれる場所にサービスを受ける
消費者として住んでいる、というどこか人ごとのような町の捉え方は更新されるべきである。都市そのものがコモ
ンズであると考えた時、そこを共に生活する基盤として捉え、市民や企業、行政、個々人が共に都市をつくってい
く実践を重ねるプロセスや、人と人との繋がりを都市に巡らせていくことをコモニングという。自分たちの街を自
分でよりよく作り変え、メンテナンスし、共有の居場所をつくっていく。そんな、町を私たちの手に取り戻すため
に必要な活動であるコモニングの拠点を考えてみてほしい。
1. 森谷玲香 2. 田辺拓巳
2. 榎本陽菜
Mu No.21 2024
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御手洗スタジオ 課題 2
「目の見えない5人のための集合住宅」
1. 原佳央理
アリスは目が見えなかった。病を抱えていたアリスは、小さな頃いつもキラキラした目で世界を見ていた。しかし徐々
にその視界が狭まり、学校で学び始めて5年ほど経った頃にはコインの大きさまでしか見えなくなり、18 歳を迎え
た時、その視界は完全に閉じてしまった。それでもアリスは毎日がとても楽しかった。アリスは目が見えなかったが、
太陽の明るさや暖かさを感じ取ることができたし、遠くから聴こえてくる小鳥のさえずりや、木陰を抜けて肌を撫で
ていく涼やかな風、お姉さんが作ってくれる焼きたてのアップルパイの香ばしさを日々感じられることがとても嬉し
かった。こうしてアリスは全身、五感を使って自分の身体と世界との距離に一つ一つ驚きながら、生の喜びを感じて
いるようであった。そんなある日、3つ上の姉がアリスに言った。「とても素敵な場所を見つけたの。私たちの暮らす
家を作りましょう!」町の喧騒を抜けた先に大きな公園があり、その公園に面した住宅街の中にその土地はぽつりと
残されていた。それはとても不思議な場所。巨大な木が覆いかぶさるように立ち、大きな木陰を作っていた。姉に連
れられ、初めてその土地を訪れたアリスは、今まで触れてきたどの世界よりも多くの何かを感じ取っていた。想像を
膨らませ、アリスはとてもワクワクした。姉と暮らす家には友達も沢山訪ねてくるだろう。庭を鳥やリスなどが集ま
る場所にもしたい。ここで大好きな楽器を奏でたり、夕陽を感じながら彼と一緒にアールグレイを飲んだりするのも
素敵かもしれない。二人はこの土地をとても気に入った。そして二人だけで暮らすには勿体ないと感じ、アリスのよ
うに目の見えない人たちが、共に豊かに暮らす集合住宅にしようということとなった。こうしてここに、目の不自由
5 人が暮らす家ができた。住人は一人で入居する場合もあればアリスと姉のように、身体に不自由のない家族やパ
ートナーと共に入居する場合もある。目の見えないアリスや住人にとって世界に一つしかない最高の家であることは
勿論のこと、それは同時に身体に不自由のない住人にとっても心地よく、豊かな場所となった。
2. 小林由芽
2. 小松香穂
Mu No.21 2024
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水谷スタジオ 課題 2
「武蔵野市現代美術館」
場所はセントラル吉祥寺の北端に位置するバウスシアター(映画館)の跡地とする。東京都内の数ある映画館
の中でも非常にコアな作品を上映していたことで知られていた名物シアターであったが、大勢に惜しまれつつ、
2013/6/10 に閉館した。その元バウスシアターと、それに隣接する映画館「吉祥寺プラザ」の敷地を合わせた土
地を本課題のサイトとする。設計する建築物を現代美術館とする。基本的な美術館の機能は備えつつ、既存にある
一般的な美術館のスタイルに限る必要はない。ただ、まちの人(或いは、あなたでも構わない)がその美術館でな
んらかのモノ(美術品を含め、種々の文化活動やイベントや情報など)を発信できて、それを様々な人(もちろん
あなたも含める)が楽しめる仕組みを建築の中で構築してもらいたい。上記の美術館機能の他、既存の機能である
小劇場 (50 席程度 ) を併設するものとする。その他自分のコンセプトに即した付加機能は自由に設けてよいもの
とする。既存の施設を利用した計画なども可能である。また、新型ウィルスにより、今後の美術館自体のあり方も
(美術館には限らない建築全体の事項ではあるかもしれないが)新たなかたちが模索されている。ハード、ソフト、
環境が一体となり社会へ発信していき、魅力的なまちづくりへとつながっていくような新しい美術館 ( 建築 ) の提
案を期待している。
1. 清水優太 2. 竹田結
2. 白石大翔
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