「世界の幸せをカタチにする。」
学生たちの挑戦 Vol.15

2018.10.1 <世界の幸せをカタチにする。><学生たちの挑戦>

日中国交正常化45周年
日中平和友好条約締結40周年記念行事

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武蔵野大学

上海、北京、西安、成都をめぐり、
知の土俵を広げる中国フィールド・スタディーズ・プログラム。

中国フィールド・スタディーズ

日本と中国の国交正常化45周年と平和友好条約締結40周年を記念して、2017年・2018年と両国のさらなる交流の発展を目指した様々な行事が、外務省認定で進行しています。
そのひとつに、本学が企画する中国フィールド・スタディーズ・プログラム(学外学修プログラム)が、2年連続で認定されました。

今年は11名の学生が中国を訪問。上海、北京、西安、成都の4都市を20日間かけてめぐり、世界遺産や名所旧跡の見学、企業訪問、現地学生との交流を通して、日本文学・文化に多大な影響を与えた中国の歴史文化に触れ、経済成長を続ける現在の中国の姿を自分の目で確認しました。また、出発前の事前学習で設定した自主研究のテーマにも取り組みました。街に出てアンケートを行ったり、同世代の学生や企業人にインタビューを試みたりなど、自分たちの力で現地の生の情報を収集。得た情報を整理し、現地学生にプレゼンテーションし、意見交換も行いました。
具体的に目標を掲げ、文化や国民性の違いを自ら行動して理解し、知見を広めると同時に、グローバル社会で生きるために必要なコミュニケーション力・情報分析力・論理的思考力を磨きました。帰国後は研究発表、報告書作成による情報発信にも取り組んでいきます。

日中平和友好条約締結40周年ロゴマーク


同世代のリアルな声にふれた
北京での活動レポート

活動レポート

2018年8月21日に羽田空港から中国へ飛び立った11名の学生は、上海での活動を経て北京へと移動。
北京での活動拠点は、市街地にある対外経済貿易大学。到着後まず手始めに、上海での振り返りと北京での活動目的の整理を行いました。翌日からは、万里の長城、天壇、頤和園、故宮(紫禁城)といった北京を代表する世界遺産を見学したり、北京の現状を知るために、中国現代アートの中心地である宋荘芸術村や世界最大の水力発電ダムである三峡ダムの運営会社を訪問したりなど、中国の歴史や文化、芸術、アートビジネス、環境問題について理解を深めました。

学生たちは連日、自主研究にも取り組み、対外経済貿易大学内で学生への取材や、街に出て研究の参考となるお店などを訪ねました。北京滞在4日目の夜には中間報告会を実施。それぞれの研究内容の質を高めるために、次の西安ではさらにどのようなアプローチが必要か、プレゼンテーション方法や言葉の遣い方など、議論を交わしました。

MTG

北京到着後のミーティング

万里の長城

世界遺産・万里の長城を見学

樹美術館

宋荘芸術村にある樹美術館で中国の現代アートを鑑賞

のどか取材

現地の大学生へのインタビュー

参加学生の声

ジェンダーに対する意識は、日中間でどう違うのか。
自分で確かめています。

岡川菜乃さん

入学時から大学4年間で「ジェンダー」について勉強しようと決めていました。同じアジアでも、ジェンダーに対する意識は国によって異なっており、隣国の中国はどうなのか自分の目で確かめたく、自主研究テーマは「日本と中国のLGBTに対する意識の違い」にしました。日本と中国でアンケート形式での取材をしています。言葉の壁を感じることもありますが、積極的にインタビューしている他のメンバーの姿や、中間報告会が刺激になっています。この研究がきっかけになって、ジェンダーについて考える人や理解を深める人がひとりでも増えていったら、何かを変えることができるかもしれない、と思っています。
北京や西安でのインタビューを通して、自分の意見や考えをしっかり持っている同世代の学生に多く出会いました。わたしも、自分はこう思っている、と人に伝え、まわりの意見も自分に取り入れることのできる人間になりたいと思います。


岡川 菜乃さん
人間科学部 人間科学科 1年

自分は知らないことが多い。
だから、もっと世界へ出て、学びたい。

生まれ育った地元のリゾートにも中国人観光客が増えてきたこともあり、以前から中国に興味がありました。中国に来るまでは、自分は文化や習慣の違いをすんなりと受け入れられるタイプだと思っていましたが、いざその違いに直面してみると、食事の作法や交通ルールなどのちょっとした違いにも戸惑いを感じる場面がありました。自分が知らないことを受け入れる難しさを知り、言葉が通じないことによるコミュニケーションの難しさも実感して、もっと海外に出て現地で様々なことを経験したいという想いが強くなってきています。
現地での取材を通して感じたのは、歴史的背景を知った上で現在の日中関係を客観的に見ている人が、少なくないということ。ある方からお聞きした「自分の目で見て感じた“中国”を持ち帰ってほしい」という言葉がとても印象に残っています。これからさらに踏み込んだ取材を行い、自身の知見を広げていきたいと思っています。


矢部 魁一(かいち)さん
中国フィールド・スタディーズ・プログラム リーダー
人間科学部 人間科学科 1年

矢部魁一さん


 

担当教員の声
担当教員
 

文学部 日本文学文化学科 准教授
楊 昆鵬

参加している学生は、それぞれ自主研究のテーマを設定して中国を訪問しているので、受け身にならずプログラムに取り組んでいます。全員に学ぶ意識が芽生えてきており、ゴールも明確になってきています。問題をどんどん絞って、見極め、研究方法を自分から見つけ、結論を導き出す。これは、今回の自主研究だけでなく、すべての学びに共通していると思います。言葉や文化の壁に右往左往しながら試行錯誤して研究を進める工程は、貴重な経験となります。うまくいかなかったら、できなかった理由を考えることが大切。今回の成果にも期待していますが、このフィールド・スタディーズ・プログラムが「自分は何のために学ぶのか」を、自分の中にしっかりと持つきっかけになればと願っています。

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