「世界の幸せをカタチにする」
学生たちの挑戦 Vol.18

2019.1.1 <世界の幸せをカタチにする。><学生たちの挑戦>

北海道東川町
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武蔵野大学

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職業人としての自覚を高める
地方行政・図書館司書ゼミのインターンシップ

本学では、学生のキャリア開発を目的に、所属学科での学び(メイン・メジャー)に加え、副専攻の学びとして、学部横断型のゼミナール「サブ・メジャーゼミ」を開講しています。企業・自治体等と連携し、学科横断のゼミ形式の授業と、連携先での学外学修(長期インターンシップやフィールドワーク等)を行う、理論と実践を有機的に構成した教育プログラムです。2012年に5講座でスタートし、2018年度は12講座を実施し、88名の学生が自身の思い描くキャリアを実現させるために学んでいます。
 
「サブ・メジャーゼミ」の1つに、今年で7年目をむかえた地方行政・図書館司書ゼミがあります。本学の図書館長である小西和信教授のもとで、公務員や図書館司書を目指す学生が、職業人として働くための心構えと必要な知識を身に付けるため、学外学修に取り組んでいます。ゼミ修了生は公務員、図書館司書はもちろん、学んだ知識に関連のある一般企業へ就職しています。ゼミ生の就業力を向上させているのが、毎年夏に実施される、約1ヶ月間の北海道東川町役場でのインターンシップです。役場での就業体験を通じて職業人の仕事がどういうものか、地方行政とは何かを公務の現場で学んでいきます。本年度は、7名の2年生が参加し、配属された各課の仕事に加え、本の朗読会、行事の運営サポートを行いました。学生たちは、「できない理由は考えない、できる方策を考える」という東川町役場の働き方に大きな刺激を受け、職業人として社会へ出ていく志向を高めると同時に、これからの社会や地域に必要になる分野の研究にまで幅を広げ、学びを深めています。

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配属された課での業務

ヒアリング

学校司書の方へのヒアリング

「どうすれば実現できるか」を考え抜き、実行する。
前例のない施策を連発する北海道東川町役場

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北海道の中央に位置し、雄大な大雪山旭岳の麓に位置する東川町。旭川市に近接した、森林資源と観光資源に恵まれた米作農業と木工業が盛んな町です。人口こそ8,300名あまりですが、他地域からの移住など毎年少しずつ町民人口が増加している、地方自治体としては極めて珍しい町です。全国高等学校写真選手権大会(写真甲子園)や東川町国際写真フェスティバルなどが開催される「写真の町」としても有名です。その他にも、婚姻届や出生届がいつまでも手元に残る「新婚姻届」「新出生届」や、生後100日をお祝いする「君の椅子事業」など、職員が提案したユニークな施策を展開しています。ふるさと納税の返礼品の1つである木製フォトスタンドは、武蔵野大学からのインターンシップ学生が提案した、赤ちゃんの足型か手型をレーザーで刻印し、世界に一つだけのフォトスタンドにしようというアイデアが採用されました。いいアイデアはどんどん形にしていく。前例のないことなら、自分たちが事例をつくろう。絶えず前向きな姿勢で仕事に取り組み、ユニークな施策を打ち出してく職員の姿勢が東川町を盛り上げています。

連携地域の声

誰かのために、力を出し切る。
そんな姿勢を身につけてください。必ず活きてきます。

学生のみなさんには、授業だけでは見えてこない、公務の現場の熱量を感じてほしいと思っています。1ヶ月、一緒に働き、東川町役場の職員がどのような想いで町のPRに取り組んでいるかを理解してもらえたと思います。新しい施策に挑戦するばかりでなく、役場にこられた町民の方とのコミュニケーションをとり、一人ひとりとの関係づくりも大切にしています。ベースにあるのは、誰かのために力を出し切るという姿勢です。今夏の震災(平成30年度北海道胆振東部地震)直後には、東川町内の住民の安否確認を武蔵野大のインターンシップの学生たちが懸命に手伝ってくれました。この姿勢は、どんな仕事にも通じるものだと思っています。これからの大学生活で感じ取ったものを、積極的にアウトプットしてほしいです。



東川町
定住促進課 課長
吉原 敬晴さん

吉原課長


東川町での経験を、これからの活力に。
後ろ向きな言葉は、必要ない。必ず、できる。

髙木主幹

武蔵野大学との連携は、今年で6年目を迎え、随分町に馴染んできたと思います。毎年、真面目に取り組んでくれる学生が多く、今年の学生たちも、仕事以外の空いた時間に、自転車で町をまわり、積極的に理解を深めようとしてくれていて嬉しく思います。人の繋がりを大切にする姿勢や、失敗を恐れない姿勢は、学生のみなさんにちゃんと伝わっているはずです。東川町で見たものや感じたことを、これからの学びの活力に変えてください。後ろ向きな言葉は、使わない。まだまだ若いから失敗することもあります。でも、挑戦の先には、必ず成功が待っています。


東川町
定住促進課(土地開発公社局長) 主幹
髙木 雅人さん

これからも、お互いに挑戦し
刺激し合い、学び合いましょう。

町を元気にするために大切なことは、まず職員一人ひとりに活力があることです。いろんな人から刺激を受け、町に還元していく姿勢を忘れてはいけません。武蔵野大の学生の受け入れは、都会の若者の感性に東川町の職員が刺激を受ける良い機会になっています。お互いに学ぶものがあるからこそ、6年も続いているのだと思います。これからも、お互いに挑戦し、刺激し合いながら、学び合っていきましょう。


東川町
町長
松岡 市郎さん

松岡町長


参加学生の声

学んでいる内容が、自分の将来像と紐づき始めた。

1年次に経験した学外学修(フィールド・スタディーズ)プログラムで、図書館司書の仕事を経験したこともありました。仕事のイメージはなんとなく掴めていたのですが、今回のインターンシップでは、図書館での業務が中心の文化レクリエーション課に配属していただいたことで、司書の仕事の裏側まで踏み込んで経験でき、さらに理解を深めることができました。一緒に働いた司書の方の姿を見て、仕事といま勉強していることを紐づけることもでき、今学んでいる勉強の大切さを改めて感じました。そして、将来の自分の姿をしっかりとイメージできるようになりました。

 
文学部 日本文学文化学科 2年
八町 汐美さん

八町さん


挑戦の大切さを、身をもって実感した、1ヶ月。

銅崎さん

2年生から、図書館司書の専門的な勉強をしたいと思い、このゼミに入りました。今回のインターンシップでは、東川ブランド発信課(取材当時。現在の東川スタイル課)に配属していただきました。そこでは、図書館司書以外の仕事を知ることができ、情報の発信など、他の仕事への興味も湧いてきています。初めての分野の仕事で、新たな発見もでき、挑戦の大切さを実感しました。前例のないことに挑戦する東川町役場の姿勢を、小西教授は「東川魂」とおっしゃいます。その魂は、実践し続けてこそ、身に宿っていくものだと思っています。焦らずにじっくりと身につけていきます。


文学部 日本文学文化学科 2年
銅崎 智穂子さん

 

担当教員の声
小西教授
 

教養教育部会 教授
小西 和信

この地方行政・図書館司書ゼミでは、出口を意識してゼミ運営をおこなっており、学生たちが、公務員や司書になるための基礎知識や心構えをしっかりと学べるように心がけています。何より大切にしているのは、人のために働くということ。町を盛り上げるために行動する姿勢と、人を思いやる姿勢が学べる東川町役場は、学外学修の場にもってこいの場所だと思っています。毎年、学生たちは、職員の方々と一緒に働き、人のために働く素晴らしさを感じ取っています。インターンシップ後のゼミでは、経験の定着に取り組んでいきたいですね。

 



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関連リンク

東川町 公式WEBページ
https://town.higashikawa.hokkaido.jp/
 
フィールド・スタディーズ(長期学外学修)
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/basic/career_education.html
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