「世界の幸せをカタチにする。」
学生たちの挑戦 Vol.16

2018.11.1 <世界の幸せをカタチにする。><学生たちの挑戦>

JAながの(飯綱町)

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武蔵野大学

農作物を育てるだけでなく、
商品として出荷するまでの流れを学ぶ農業体験実習

活動写真③

本学では、世界の課題に立ち向かう人材の育成を目標に、入学直後の2学期から夏休み(7月上旬から9月下旬)にかけて、1〜4週間程度の学外学修プログラム「フィールド・スタディーズ」を実施しています。具体的には「特色ある自治体や福祉施設で就業体験をする」「地域活性化の企画を考える」といった国内外のフィールドワークと、本学専任教員による事前・事後学修によって構成され、座学では得られない「アクティブな知」の獲得を目指します。
 
平成30年度に実施した97ある学外学修プログラムのひとつが、長野県上水内郡飯綱町での農業体験実習。計64名の学生が4班4期に分かれて参加しました。6年目を迎えた今年度もJAながの農業協同組合ながの北部営農・経済センターの協力を得て、地元のりんご農家やトマト農家で実際に農作業を体験。また、果物集荷センターでは、りんごや桃の選別、箱詰めといった梱包作業を体験しました。飯綱町のプログラムは、農作物を育てるだけでなく、収穫したりんごを商品として全国各地へ出荷する、生産から販売までの物流工程を学ぶのが特徴です。
 
なお、本プログラムは学生たちが町営ロッジで寝食を共にする6泊7日の自炊型プログラムで、他学部の学生との共同生活を通してコミュニケーション能力を高め、チームワークを学び、社会性を身に付けることもこのプログラムのねらいです。

武井さん農園

地元のりんご農家にて農作業を体験

フルーツセンター

果物集荷センターにて選別や梱包作業などを体験

長野県飯綱町は、日本の原風景を今に伝える里山リゾート。

原風景①

長野県北部に位置する飯綱町は、標高500〜700mに広がる穏やかな丘陵地。東京都と石川県のほぼ中間に位置し、人口は約1万人。江戸時代には北陸道と中山道を結ぶ北国街道の宿場町として栄えました。
 
のどかな里山がつづく飯綱町は、「故郷」や「春の小川」などの童謡唱歌に歌われる、四季折々の自然が満喫できる一大リゾート。その主役を担っているのが、果樹園や水田が織りなす田園風景です。昼夜の寒暖差のある飯綱町の年間平均気温は、りんごの栽培に最適とされる10℃前後。また年間降水量が少なく、飯綱山の養分を含んだ雪解け水を集める鳥居川が町の中央を流れるといった好条件が重なり、豊かな農村地帯を形成しています。
 
中でも、全国生産量の約1%を占めるりんごは、飯綱町を代表する農産物。8月中旬から12月まで様々な品種のりんごを栽培、全国に出荷しています。
そんな“りんごの里”の初体験を通じて学生たちは、農業の「今」をリアルに感じていました。

連携地域の声

毎年、ほんとうに助かっています。

毎年8月、学生の皆さんにお願いしている「葉摘み」は、りんごの実の周りに茂った葉を人間の手で取り除く地道な作業ですが、特に今年の学生さんは黙々と取り組んでくれて、ほんとうに助かりました。私たち農家が伝えられることは、りんごの実ひとつ育てるのにもこれだけの手間暇がかかっていて、その実を出荷することで私たちは生計を立てているということです。ここでの農業体験が学生の皆さんのお役に立つのであれば、来年以降もぜひ協力したいです。

受入先りんご農家
武井 文子さん

★武井さん


今年も大学祭に駆けつける予定です。

★小林さん

最初は、労働力に期待して学生さんの受入先に手を挙げました。でも、一緒に作業をするうちに、作業の効率化など学生目線のアイデアから気付かされることも増え、今では単なる働き手ではなく、りんご農業の理解者として期待するようになりました。毎年10月に実施される大学祭では、その年に葉摘みや収穫を手伝ってくれた学生さんと一緒にりんごを直売するなど、食卓に届けるところまで協働する機会をいただいています。

受入先りんご農家
小林 孝英さん(右)・敬育さん(左)親子

プログラムを実施するだけで、満足したくはありません。

飯綱町での農業体験実習は、今年で6年目を迎えました。一人でも多く首都圏で暮らす若い人たちに、農産物が食卓に上るまでどれだけの労力と時間を費やしているのかを知ってほしいとの思いからスタートしました。その間、受入先の農家の方からは、人手不足を補えたという点で一定の理解をいただいています。大学側からは実習終了後に学生の意識変化や成長が認められるといったうれしい報告も受けています。でも、そこから未来へどう繋げていくか。それが、ほんとうの意味での学外学修プログラムではないかと考えています。たとえば本プログラムが、飯綱町の新規就農者拡大の突破口になれば良いですね。あるいは飯綱町で過ごした学生のみなさんがアンバサダーとして、飯綱ブランドの農産物や、観光地としての飯綱町の魅力を紹介する機会を創出できたらと思います。では、具体的にどんなアイデアがあるのか。そうした活動の成果を、どうやって可視化していくのか。長期的な視野に立って、しっかりと取り組んで行きたいですね。

JAながの農業協同組合
ながの北部営農・経済センター
綿貫 良さん

★綿貫さん


参加学生の声


農業も将来の選択肢のひとつです。

★阿部さん

小さい頃からの夢だった幼稚園の先生になるために、武蔵野大学に進学しました。飯綱町での農業体験は、いずれ園児の前で行うだろう食育の役に立ちそうな気がします。同時に、実習を通して思ったことは「将来は就農という選択肢もある」ということでした。当初、農作業で疲れ、朝起きられず「もっと寝ていたい」と思う日が続きましたが、青空の下で働くのは気持ちが良いし、りんごの葉摘みという作業に没頭できたし、ほんとうに楽しかったのです。愛情込めて大事に育てるという意味では、こどもも農作物も通じるところがあるのかも知れませんね。
 
教育学部こども発達学科
阿部 七海さん

「なんとかしなくちゃ!」って、思いました。

若者の第一次産業離れが進んでいる、といったことをよく耳にします。「それって、なぜなんだろう」と思ったのが、飯綱町に行ってみようと思い立ったきっかけでした。僕たちの班は、果物集荷センターで選別されたりんごや桃を箱詰めする作業を担当したのですが、ずっと立ちっ放しで同じ作業を繰り返すことが、こんなにも辛いとは思いませんでした。その上、地味な仕事で、若者に人気がないのも無理はないのかな、とも思いました。でも逆に、普段僕たちが何気なく食べている果物や野菜が、農家の方々やセンターで働く方々の苦労のおかげだということもよくわかりました。農業のシステムを変えるのか、機械化や自動化でカバーすることがいいのか全くわかりませんが、自ら考えて動くことで「なんとかしなくちゃ!」って気持ちになりました。
 
工学部環境システム学科
井口 光さん

★井口さん


今までにない異文化コミュニケーションを体験。

マウナタさん

毎日食べても飽きないくらいりんごが大好きなので、母国のネパールではなかなか見ることのできないりんご農園をぜひ見てみたくて、参加を希望しました。留学生ですし、最初は農家の方とうまくやっていけるか不安でしたが、みなさん気さくで優しい方たちばかりで、会話もまったく問題ありませんでした。初めて挑戦したりんごの葉摘みがとても新鮮で、夢中になれました。日本のりんごが美味しく、高価な理由も理解できました。こうした農家の方との共同作業や、学部学科の違う学生と共同生活を送る中で、今までにない異文化コミュニケーションを体験できたことは、きっと私の財産になります。

グローバル学部 グローバルコミュニケーション学科
グルン・マウナタさん

バナー用

<関連リンク>

長野県飯綱町
https://www.town.iizuna.nagano.jp/

JAながの
https://www.ja-nagano.iijan.or.jp/

武蔵野大学 フィールド・スタディーズ(長期学外学修)
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/basic/career_education.html
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