武蔵野大学 > 経済学部

経済学部 2014年(平成26年)度入学生

(1)経済学部の沿革

経済学部は2014年4月に開設された新しい学部で、経済学科と経営学科の2学科から構成されています。しかし、経済学部は何もないところから突然できたのではありません。その母体は2008年に開設された政治経済学部にあり、さらにその源流をたどると、1998年に開設された現代社会学部にまでさかのぼります。経済学部はこうした二つの社会科学系の学部の理念と、10年以上にわたる研究教育の成果を基本的に受け継ぎつつ、新たな形で設立されました。
したがって学部の名称がこのように何回か変わっても、学びの対象や方法のなかには、ある種共通するものが一貫して流れています。それは、私たちが今生きているこの時代の問題点や課題とは何かを考え、その解決策・改善策を提示するという点です。経済学部での学びもこの点を受け継ぎ、より豊かでより良い社会を実現するにはどうすべきかを、経済学と経営学の両面から考えることを主眼としています。それは人類の持続的発展と共生のために、普遍的・科学的方法と知見を習得し、実証的に経済・経営活動を分析・判断することでもあります。

(2)経済学部の理念

経済学部は、おそらく日本の大学にある学部のなかでも最も数の多い学部の一つだと思います。経済学部のカリキュラムは、日本はもちろんのこと、世界中のどこの大学でも似た内容となる傾向が強くなっています。しかしそうだからこそ、なぜ今この時代に、このアジアのなかの日本の、この武蔵野大学の経済学部で学ぶ意味とは何かを考えなければなりません。
現代社会はたえず変動し、ますますグローバル化が進行しています。地球環境問題の深刻化、原子力発電事故を契機としたエネルギー資源の有限性についての認識、大量生産・大量消費社会の限界、金融・財政危機などによって、富の無限の拡大という今までの通念は大きく揺らいでいます。こうした困難な時代だからこそ、経済学部で学ぶことは極めて重要です。その際、社会の様々な問題を直視しつつ、絶望や批判・懐疑にただ終始するのではなく、希望や可能性を見出すことが重要です。 
武蔵野大学は仏教精神を建学の理念に掲げ、共生の視点を持って社会に貢献できる人材の育成を目的としています。建学の精神を基盤に、経済学部で習得した知見や方法を通して、人類の持続的発展と共生をめざすのが、武蔵野大学での学びの根底にあります。
仏教と経済学・経営学は一見無関係に見えます。前者は人間の精神的側面、後者は主として人間の物的側面を扱うからです。しかし、実は経済学の本来の姿は、人間のモラルと深く関わっていました。経済学の始祖アダム=スミスは元来、道徳哲学の研究者として出発しました。経営学においても倫理や共生の視点が重視されていることは、同学科の説明に詳しく書かれています。二つの学科は学びの内容こそ違いますが、この点において共通の理念にたっているのです。

(3)経済学部がめざすもの

経済学も経営学も、その知見を習得するためには様々な基礎的学力や専門的訓練が必要です。経済学では特に数学の能力が重要になってきています。しかし、数学はあくまで経済学を学ぶための重要な手段の一つであり、数学自体の学習が経済学の最終目的ではありません。数学以外の専門的科目群についても、それ自体の理論や方法を学ぶことはもちろん大切ですが、それもやはりゴールではありません。経済学・経営学を学ぶこと自体に最終的な目的が必ずしもあるのではなく、経済学・経営学で学んだ方法を通して、現実の経済や経営で起きている問題を考えることが重要なのです。
専門的知識や能力はあるのに、現実の社会で生起している問題やそのなかで生きる人間への関心を欠いていては<精神のない専門人>となってしまいます。これに対して、経済学部は<精神のある専門人>の育成をめざしています。それは<冷めた頭脳と温かい心>を持ち、明晰な論理性と豊かな感受性の双方を備えた人間でもあります。武蔵野大学経済学部はそうした人間を育成し、社会に貢献できる人材を送り出すことを目指しています。
武蔵野大学経済学部での4年間が、みなさんの人生にとって有意義なものとなることを心より願っています。

法学部
経済学部
文学部
グローバル・コミュニケーション学部
政治経済学部
人間科学部
環境学部
教育学部
薬学部
看護学部
大学院
日本語教育課程
専攻科
PAGE TOP