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2019.07.24

数理工学科西川研究室のチームが、「第8回スポーツデータ解析コンペティション」で「映像解析部門特別賞(データスタジアム賞)」を受賞しました

第8回スポーツデータ解析コンペティション(日本統計学会スポーツ統計分科会等主催)の本選審査会映像解析部門において、数理工学科西川研究室のチーム(川田瑛貴さん(3年)、田寺凌太さん(4年)、榎本駿平さん(3年)、西川哲夫教授、学年は受賞時のもの)が、特別賞(データスタジアム賞)に選ばれました。

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発表メンバー(右から:榎本駿平さん、川田瑛貴さん、田寺凌太さん、西川哲夫教授)
同コンペティションは、データスタジアム社と日本フェンシング協会から提供された試合データ(野球、サッカー、バスケットボール、フェンシング)を解析することによって、統計学による分析の成果を競うものです。今年度で8年目を迎える本コンペティションには、2020年東京オリンピック・パラリンピックをまぢかに控え、大手企業やスポーツ業界などから注目度が年々高まっています。
参加全90チームの中から予備審査を通過した27チームによる口頭発表が、2018年12月22日・23日の審査会で行われました。西川研究室チームは、「フェンシングの未来のために~見せ方の改革とデータによる技術の解明に向けて~」と題する研究成果を映像解析部門に応募し、特別賞を受賞したものです。

主催 :日本統計学会スポーツ統計分科会、情報・システム研究機構統計数理研究所、一般社団法人日本スポーツアナリスト協会 他
協賛 :データスタジアム㈱、日本フェンシング協会、㈱日本科学技術研修所
協力 :スポーツニッポン新聞社

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発表内容

映像解析部門では、日本フェンシング協会から提供されたフェンシング国際大会の約100の試合映像を分析することによって、3つの観点(1.競技人口の増加、2.ファンの拡大、3.国際競技力の向上)を通して、「フェンシングを通じた感動体験の提供」に貢献する方法の提案が求められました。
そこで、重要な課題は、「競技の分かりにくさ」と「フェンシンングに関する情報の不足」の問題を解決することであると捉え、
 
1) 得点時点のスロー再生映像を自動的に挿入する「視聴支援ツールの開発」と、
 
2)フェンシングに関するあらゆる情報を集約した「フェンシング統合データベースの構築」を試みました。
また競技力の向上のために、
 
3) 身長などの体格情報と得意技術との関係について、特に「背の低い選手がいかにして長身の選手に対抗しているか」を分析しその特徴を明らかにしました

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西川哲夫教授のコメント

本学数理工学科西川研究室では、データサイエンスの研究を幅広く行っており、近年では分析の対象をビジネス、スポーツ、社会問題などへと展開しています。今回、焦点をスポーツに当て、8年目を迎える日本統計学会主催のスポーツデータ解析コンペティションにチャレンジしました。近年、技術革新によってデータの取得や解析が容易になったこともあり、「魅せるため」及び「勝つため」のスポーツへのデータ活用が急速に進んでいます。2020年東京オリンピック・パラリンピックをまぢかに控えていることもあり、同コンペティションへの注目度が高まっています。

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これまで同コンペティションでは野球やサッカー、バスケットなど主要なスポーツが主に対象となってきましたが、今回初めてマイナースポーツであるフェンシングが取り上げられました。我々は誰もやっていないことに是非挑戦しようということで分析を始めましたが、最初は何をやったらいいのか全く見当が付きませんでした。そこで、フェンシング協会が設定している大きな課題(競技者数増大、ファン数増大、技術向上)に正面から取り組もうと、フェンシングに関する動画やデータベース、記事などあらゆるサイトや書籍、コミック、ラノベに至るまで網羅的に情報を収集し、それらを徹底的に視ることから始めました。
その作業の過程で、フェンシングの技術がとても分かりにくいこと、得られる情報が極端に少ないこと、日本人と外国人では身長差がかなりあり不利であることなどが問題点として分かってきて、これらに対処するために何ができるかという観点で進めていくことにしました。その結果、どれも完全というわけにはいきませんでしたが、問題解決の端緒になるような一定の成果を挙げる事ができ、特別賞として評価していただきました。
今回ゼミ活動の成果として、このような権威あるコンテストで特別賞を受賞したことは、数理工学科の学生たちの大きな自信になるものと思います。今回の受賞を励みに、新しくて困難なことに挑戦していく気概や能力を育むことを目標として、ゼミ活動を活発に続けていきたいと思います。
関連リンク
  
スポーツデータ解析コンペティションWebサービス(2018)
  日本統計学会 スポーツ統計分科会
  工学部数理工学科

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