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2020.09.14

【重要】令和2年度後期の授業について

学生の皆さん、関係者の皆様
新型コロナウイルスの災禍により、学生の皆さんにとって、想像もつかないほど不自由な大学生活が長期にわたり続いている現状に、大変心を痛めております。本学は、「どのような事態においても何らかの⽅法で学び続ける」を旗印に、4月から授業を開始できるよう、学年暦を変更することなく、総力を挙げてオンライン学修をスタートさせました。学生の皆さんの期待を裏切ることのないよう、対面授業に相当する教育効果をオンライン上で保証するため、包括的な支援策と必要な環境の整備(下記「武蔵野大学における2020年度前期『オンライン学修』導入・支援の取り組み状況」参照)を行ってきました。学生の皆さんの忍耐、関係者の皆様のご理解・ご協力があり、前期のオンライン授業を終えられたことを感謝いたします。

1. 前期授業アンケート結果について(報告)

前期(1・2学期)に開講した科目の履修生を対象に、オンライン授業に関するアンケートを実施し、学生の皆さんから多くの回答が寄せられました。ご協力ありがとうございます。アンケートの目的は、第一に、学生の意見を集約して各授業のさらなる改善に役立てること、そのうえで、教育の成果が十分にあがっているか検証し、武蔵野大学が教育上の責任を遂行できているか確認することにあります。アンケートの結果は、来学期以降の授業を改善するために重要なデータとなります。そこでまずは、前期の授業アンケート結果(概要)を学生の皆さんにご報告いたします。
 
前期を通じて、授業を「とても理解できた」または「理解できた」という回答の割合は75.7%(昨年度比+8.2ポイント)であり、学生の皆さんと共に授業の充実に向けて取り組んできた努力の成果が数値的に示されたと考えます。また、「授業の説明や質問対応が丁寧」「自分のペースで学修を進めることができる」「より深く学ぶことができるようになった」等、オンライン学修に対するポジティブな意見も多く寄せられました。これは、学生の皆さんが困難な条件下にあっても自律的に学修していること、そして本学におけるオンラインを中心とした授業が一定の教育効果を上げていることの証しだと受け止められます。
 
その一方、自由記述の中には、授業内容・形態の改善を望む声や対面授業の開始を望む声も寄せられました。オンライン学修に対する意見は、「課題が多く提出期限が短い」「授業の音声や環境が悪い」「内容が難しい」「進行が速い」等、その多くが教員にとっても初めてとなる授業環境に起因しています。後期授業の開始にあたり、個別意見も含めてアンケートの結果を全学科で共有し、指摘を受けた課題への対応を中心に、さらなる授業の改善に繋がるよう、大学としてこれからも最善を尽くしていきます。

2. 後期の授業について

対面授業に関しては、今日においても、首都圏における新型コロナウイルス感染者の発生状況は依然として深刻であり、全面的に再開するにはリスクが大きすぎると考えています。7月15日に発表した「【重要】後期(3・4 学期)の学修(オンライン授業の延⻑)について」のとおり、原則として後期(3・4 学期)もオンラインを中心とした授業を進め、対面授業は、学内外での実験・実習・実技などの諸活動に限定する方針です。
 
その一方で、授業アンケートに寄せられた対面授業再開への要望、特に1年生が一度もキャンパスでの学修を体験できていない事態に鑑みれば、後期は、オンライン学修を継続しつつも、実験・実習科目などに加え、一部の科目だけでも、対面学修の機会を少しでも提供することはできないか、その可能性の模索が必要ではないか、という認識に至りました。
 
また、本学が所在する東京都は、9月10日、新型コロナウイルスの感染状況の警戒レベルを、4段階中最も深刻な「感染が拡大している」から、「感染の再拡大に警戒が必要」に一段階引き下げました。社会全体が、徐々に新型コロナウイルスとの共存を前提とした活動を再開するなか、新規の感染者数が減少傾向にある現状を考慮すれば、大学の授業運営方針も緩やかに修正していく必要があるでしょう。通学制大学は、新型コロナウイルス感染拡大防止策を講じながらも、先の見えない大学生活への不安や孤独が学生の心身に及ぼす影響にも配慮する必要があると考えます。
 
そこで、まずは3学期、1年生を最優先に、一部の科目において、対面授業を希望する学生がオンライン授業か対面授業かを選択できる仕組みを段階的に整える予定です(学科ごとに総合的に状況を判断して対象科目を選定)。
 
そのうえで、今後の首都圏の感染者状況、学部学科単位での通学日の調整、図書館や食堂など学内施設の利用法を慎重に検討していけば、たとえ学期中に数回ではあれ、三密回避対策を講じたキャンパスで学修する機会を提供できるのではないかと考えています。状況が許せば、段階を踏んで、2年生以上の科目においても、対面で実施する機会を整備する予定です。当然ながら、これは対面授業への参加を義務付けるものではなく、通学が難しい学生の皆さんの事情を考慮し、対面授業の実施機会を設ける科目においても、オンラインのみで履修可能な運用を継続します。
 
後期もオンライン学修を原則としながら、一部の科目で対面授業再開の可能性を模索するという決定は、大学として、本学学生と教職員の健康を最優先に考えつつ、学修を確保するために何が最善かを仔細に検討した結果です。武蔵野大学は、教職員総力を挙げて、今後も学生の皆さんの「学修の機会」と「教育の質」を最大限保証できるよう尽力いたします。

3. 皆さんにご理解いただきたいこと

対面授業を一部再開していくうえで、学生の皆さんはじめ関係者の皆様にご理解いただきたいことが二点あります。
 
一点目は、「自ら感染しない、他の人に感染させない」行動の徹底です。今後も大学として必要な感染防止策は講じます。学生の皆さんにも、通学中や学内に入構する際はもちろん、日常生活でも感染拡大につながる行動は厳に慎み、節度のある行動をお願いします。“with コロナ”時代のよりよい学びのカタチを実現するためには、学生の皆さんがこれまで以上に自らの役割と責任を自覚することが重要です。大学が一部開かれることによって気持ちの緩みが生じ、大学を、そして社会を、感染拡大の場にすることのないよう、引き続きご理解、ご協力をお願いします。(一部対面授業開始に伴う新型コロナウイルス感染症拡大防止対策について)
             
二点目に、対面授業の再開を切望する学生・教職員がいる一方で、対面授業の再開やキャンパス内の業務に不安を感じる学生・教職員もいる、ということをどうかご理解ください。大学の授業運営は、学生の皆さん、授業を担当する教員、授業を支援する職員、この三者がなくては成立しません。当人が高齢者や基礎疾患を持つ方であるというケースだけではなく、ご家族にそのような方がいるケースも想定しなくてはなりません。声なき声に耳を傾け、立場の違う他者を思う感受性を皆さんと共有したいと思います。
 
 
末筆になりますが、学生の皆さんをはじめ本学関係者の皆様のご健康を念じ上げます。そして、新型コロナウイルスの感染状況が1日も早く終息し、学生の皆さんが心置きなくキャンパス内で交流できる日が訪れることを本学教職員一同心待ちにしております。
令和2(2020)年9月14日

武 蔵 野 大 学
学長 西本 照真
【参照】 武蔵野大学における2020年度前期「オンライン学修」導入・支援の取り組み状況

施策取り組み内容
学びの空白期間の解消学年暦を変更することなく、4月の3週間をオンライン学修準備期間と位置づけ、「➀授業の代替対応(課題・レポート等)」と「②オンライン授業による学修」を併用した教育をスタート。
オンライン学修支援体制の
構築
  1. 1年次前期必修科目「データ・情報リテラシー」の4月授業を利用し、オンライン授業を受講するための体験トレーニングを実施。オンライン学修に必要な関連ツール(➀MUSCAT、②学修支援システム(Course Power)、③Google Meet、④Google Classroom) の利活用を支援。
  2. オンライン授業に関する情報サイトや困った時に参照する2つのサイト(➀MUSICヘルプデスクHP、②武蔵野大学オンライン授業の受講ガイド)を立ち上げ、体験学習を実施。
  3. チャットやビデオ通話によるオンライン上での教員やクラスメートとのコミュニケーションを推進。
  4. MUSICヘルプデスクを設置し、全学生・全教員を対象としたオンライン学修の支援体制を整備。
経済支援制度新型コロナウイルス感染症拡大に伴う学修支援金の給付(全学生一律5万円を後期学納金から減額)
学修支援システムの
機能拡充
  1. 学修支援システムのサーバ増強、上限ログインの拡充、各種ツールの機能改修。
  2. オンライン学修の専門指導員、技術的専門知識を有する教職員を配置。
  3. Zoom Educationライセンスを法人契約し、全教職員が使用できるように整備。
  4. G Suite for Educationのアカウントを全学生・全教職員に配付。
教員との連絡手段の拡充オンライン学修における教員・学生間の連絡手段を合理化し、「設問解答,添削指導,質疑応答等による十分な指導」(双方向性の担保)を全学的に拡充。
教員の授業スキルの開発教職員を対象に、オンライン学修の教育スキル開発に特化した研修会を実施。
テキスト販売、図書館機能の
サービス提供
  1. 学生(国内居住者)を対象に、➀紀伊國屋書店オンラインストア(MyKiTS)での発注テキストの配送対応、②図書館所蔵資料の自宅配送貸出サービスを提供。
  2. 海外駐留中留学生を対象に、➀発注書籍の海外発送代行サービス、②電子書籍の紹介を提供。
成績評価への配慮全教員に対し、成績評価に際して、オンライン授業への適応困難な学生には、授業への参加状況や課題の取組み・提出を加味する等の検討を依頼。
単位修得の再挑戦機会の創出 1年生のうち、進級に関わる重要な科目の成績不振学生を対象に、別途、補習授業や追加の課題などによる追加措置を講じ、単位(評価C)の修得機会を創出。
教育内容の点検・改善教育の質保証、学生満足度の向上に寄与する「授業評価アンケート」を、学生対象、教員対象にそれぞれ実施。
学生間コミュニケーションの
「場」の提供
Microsoft365 “Yammer”(学内限定公開)を活用し、学生を主体とするネットワークコミュニティの「場」になるプラットフォームを提供。今後、➀サークル情報の取得、②同学科の先輩への相談、③学科をまたぐコミュニケーション等を推進。
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