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2021.01.25

【重要】令和3(2021)年度の授業方針(対面授業の実施)について

学生の皆さん、関係者の皆様
入学を検討しておられる皆様
令和3(2021)年度に向けて武蔵野大学は、通学制大学の原点に立ち返り、感染拡大防止策を講じながらキャンパスでの大学生活と対面授業の再開を進める方針を固めましたので、ここにお知らせいたします(詳細は下記参照)。現在、東京都をはじめ複数の都府県が緊急事態宣言期間中にあり、これまでにも増して感染拡大防止対策が求められる情勢ではありますが、在学生の皆さん、入学を検討しておられる皆さんは、緊急事態宣言が解除されることを前提に、感染予防に十分配慮しながら令和3(2021)年4月から通学が可能となるよう、移動(入国)・転居を含め、キャンパスでの大学生活再開に備えてくださいますようお願いいたします。

1. 武蔵野大学の新型コロナウイルスとの共存についての考え

新型コロナウイルスの感染拡大により人間の行動様式が激変した一年を経て、緊張のなかで令和3(2021)年を迎えました。現時点で事態の終息が見通せないことは十分に認識していますが、そのような厳しい状況下でも、武蔵野大学は今年4月から対面授業再開に踏み切る決定をいたしました。まずはそこに至るまでの本学の考え方を説明します。

令和2(2020)年度、武蔵野大学は、「新型コロナウイルス感染拡大の状況下にあっても、本学学生が被る教育面での損失を最小限にとどめ、できる限りこれまでと同様の教育を届ける」を基本方針に掲げ、総力を挙げてオンライン学修をスタートさせました。既報「オンライン授業の教育効果と課題について(授業アンケート結果概要)」のとおり、オンライン授業は一定の効果を上げています。

その後、WHOによるパンデミック宣言から10ヶ月以上が過ぎた現在も、新型コロナウイルス感染拡大の猛威は衰える兆しがなく、私たちはウイルスとの共存を前提とした新たな生活様式への転換を余儀なくされています。社会全体が、新型コロナウイルスとの共存を前提とした活動の再開に踏み切る現状を考慮すれば、 “withコロナ”時代における大学の授業運営も、新型コロナウイルス感染拡大防止策の実践にとどまらず、キャンパス内での学生同士・学生と教員の交流、対面授業の再開を視野に入れて、修正していく必要があると考えます。学生の皆さんが武蔵野大学で過ごす4~6年間のうち、すでに1年間がオンライン学修中心となっている現状を重く受け止めれば、人類がウイルスをコントロールできる見通しが立たないまま、延々とオンライン授業中心の学修を続けることはできません。新型コロナウイルスが未知の脅威であった昨春、武蔵野大学は、キャンパスにおける対面学修の機会提供よりも、対面での接触機会を削減することで一人ひとりの命を救うことを尊重し、4月からオンライン授業をスタートさせました。他方、この一年で、医科学研究者と医療従事者の献身的尽力により、ウイルスに関する研究と治療法、検査体制は飛躍的に向上しています。武蔵野大学が全面的にオンライン授業をスタートさせた昨春と比べると、新型コロナウイルスによる大学への脅威は着実に減じていると言えるでしょう。

歴史を振り返れば、これまでも人類は、ウイルスによる感染症を何度も克服してきました。こうした状況を踏まえて、大学の主役たる学生の視点から「大学の授業」を見つめ直せば、闇雲にウイルス恐れて日常を委縮させる段階を脱却し、科学的な根拠に基づいて冷静な判断に立ち返るべき時が来ているという結論に至りました。

2. 武蔵野大学が対面授業に回帰する理由

長期化するコロナ禍により、長い時間をかけて育まれてきた習慣や文化、価値観は急変していますが、これが心身に及ぼす影響を私たちは懸念しています。

予想以上に学生の皆さんがオンライン授業を好意的に受け入れ、評価してくださる一方で、オンライン授業が長期化するとともに、通学制大学に入学したにも関わらず、「対面授業」より「オンライン授業」、リアルタイムの「オンライン授業」より自分のペースで自由に受講できる「オンデマンド授業」を歓迎する傾向が顕著になっていることは、憂慮すべき事態です。

「大学生活」という言葉は、キャンパスという場で学友や教職員と生の時空を共有することであり、こうした人間関係は学生の人間形成に大きく寄与します。武蔵野大学がコロナ禍を通じて得た知見の一つは、生活が変われば身体状態が変わり、身体状態が変われば心の状態も変わる、心の状態が変われば指向も行動も変わるということです。ソーシャル・ディスタンスを確保しつつも、学内での人間関係を十分に体験できない状態からは、すぐにでも脱却することが是非とも必要なのです。

令和2(2020)年度4月からのオンライン学修への一時的転換は、結果として、武蔵野大学が2024年の創立100周年に向けて目指していた、リアルなキャンパス空間とサイバー上の空間を縦横に組み合わせたMUSIC(Musashino University Smart Intelligent Campus)の実現を4年前倒しで断行することになりました。今年度、学生の皆さんと共に教育の充実に向けて取り組んできた努力は一定の効果を上げていますが、同時に私たちは、従来の対面授業の意義についても再認識させられました。

3. 武蔵野大学の令和3(2021)年度の授業開講方法

令和3(2021)年度、武蔵野大学は、通学制大学という原点に回帰します。ただし、三密防止策を講じた教室の収容人数は通常と比べ大きく減るため、「令和3(2021)年度開講科目の対面授業の基本方針」に基づき、対面授業を原則としつつも、一定数のオンライン授業を併用することが前提となります。余剰教室が少ない有明キャンパスの前期は、武蔵野キャンパスに比べて多少低い水準での対面開講となりますが、コロナ禍により竣工が来秋に延期された有明キャンパス新5号館が稼働する後期には、対面授業をさらに増やした授業展開となります。どうかご理解ください。ただし、今後、政府から緊急事態宣言が再発出された場合、首都圏自治体から教育機関に対する休講要請、外出自粛要請などの強い措置が講じられた場合、あるいは、キャンパス内で感染拡大が生じた場合等には、速やかに対面授業をオンライン授業に切り替えます(実験・実習・実技等やゼミ等の基幹科目、プロジェクト型科目等において、注意深く感染防止対策を講じた上で実施可能である場合のみ、対面授業を実施します)。
 
なお、先に実施した「学生生活実態調査」では、オンライン授業の内容や、学内でオンライン授業を受講するための設備について、学生の皆さんから多数の要望や意見が寄せられました。ご協力ありがとうございます。感染リスクの観点からオンライン授業の継続を望む声もある一方で、対面授業の再開を望む声が多数を占め、対面授業とオンライン授業の併用は避けてほしいという声もありました。できるかぎり学生の皆さんの要望に応えられるよう今後も努力を続けますが、全員を満足させる授業運営方針を打ち出すことは困難であることをどうかご理解願います。

武蔵野大学は、今年度のオンライン授業推進で得た知見を、来年度以降の「対面授業の質向上」と「オンライン授業の有用性の伸長」に活かし、さらなる授業改善に取り組んでいきます。

4. 感染拡大防止に必要な良識と責任ある行動の要請

新年早々に緊急事態宣言が再発出される事態となりました。新型コロナウイルスにいつどこで誰が感染してもおかしくない状況にさしかかってきており、皆さんも不安を感じていることでしょう。

授業をはじめ対面での学生生活を再開していくうえで、学生の皆さんはじめ、関係者の皆様には、改めて「自ら感染しない、他の人に感染させない」行動の徹底をお願いします。今後も大学は必要な感染防止策を最大限講じていきます。学生の皆さんにも、不要不急の外出を控え、日常生活でも感染拡大につながる行動は厳に慎み、自身の安全安心を確保しつつ、ご家族・友人の安全安心も心がける行動をお願いします。“with コロナ”時代のよりよい学びのカタチを実現するためには、学生の皆さんがこれまで以上に自らの役割と責任を自覚することが重要です。4月から対面授業を実施するためには、緊急事態宣言期間中の今こそ、私たち一人ひとりが責任感を持って感染拡大防止対策に協力し、宣言解除を実現する必要があります。待ち望んだ対面授業再開の知らせにより、気持ちの緩みから大学を、そして社会を感染拡大の場にすることのないよう、引き続き自覚ある行動を大学関係者全員に求めます。
新年度、学生の皆さんがキャンパスで「ここに学ぶと初めて立ちし校庭の 花の四月の初心忘るべからず」(本学初代文学部長:土岐善麿)の歌に込められた願いを実感する日を迎えられるよう、本学教職員一同は最大限の準備を進めます。学生の皆さん、入学を検討しておられる皆様、キャンパスでの大学生活と対面授業に希望を持って、健康にくれぐれも留意してお過ごしください。
武 蔵 野 大 学
学長 西本 照真
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