IYORI LABORATORY

担当講義・実習

SDGs発展
(1年生・前期)
SDGsには17の目標が定められています。本科目では、教員が自らの研究の蓄積と成果、および専門的な知見に基づいて、17の諸目標の一つないし複数について、解説と検証を行っています。学生さんはその学びを通して、世界の現状を正しく認識し、SDGsの諸⽬標とターゲットから今何を問題として考えるべきか、問題解決のためにはどのような施策が求められるのか、⾃分たち⼀⼈⼀⼈には何ができるのか等を、具体的な事例に即して自分で調べ、考え、実践してゆく態度を育みます。
薬学生物学
(1年生・後期)
薬学を学ぶ上で生命科学の基礎を学習することは大切です。本科目では、高校で生物を履修しなかった学生さんを想定し、薬学に関連する生物学の基本について一緒に学びます。高校生物の概略を学修するだけではなく、今後の高度な生物系薬学科目への橋渡しとしての位置づけになります。 まず、生物とは何かについて基礎生物学で学習した内容を例に復習した上で、細胞の活動を担うタンパク質やエネルギーとは何か理解することを目標とします。次に、エネルギーを生産する仕組みの基礎を学ぶことで代謝の概略を理解します。さらに、病原体から身を守る免疫系の基本概念を理解し、疾患との関わりを学びます。このようなホメオスタシスを保ちつつ、ゲノム情報を子孫に受け継がれる遺伝の仕組みや遺伝子の発現を学び、一方で、誕生した細胞が死へと進む過程を学ぶことで、生命の連続性を理解します。
微生物学・免疫学1
(2年生・後期)
生体には侵入してくる異物から身体を守る生体防御機構が備わっています。異物に対する生体防御反応に関わる分子、細胞、組織から構成される生体システムを免疫系と呼んでいます。免疫系の構成因子が生体防御のために協調的に働くことが免疫応答であり、本科目ではその仕組みを理解することを目指します。本質の理解のためには、免疫系が"自己"と"非自己"をどのように識別し、免疫応答を成立させているかを明らかにする必要があります。このように生存に必須の免疫系ですが、一方で、この機能が異常をきたした場合、アレルギー疾患、自己免疫疾患、免疫不全やがんなど、様々な病気の原因にもなるため、病気との関わりについても学修します。最後に、免疫系が破綻した際に成立する感染症とは何かについて、また、病原微生物(細菌、真菌、ウイルス、寄生虫など)の基本(分類、構造、増殖様式など)についても学んでいきます。
微生物学・免疫学2
(3年生・前期)
病原微生物(細菌、真菌、ウイルス、寄生虫など)とそれによって引き起こされる感染症の詳細について学修します。細菌学や真菌学においては、菌の分類と構造、個々の菌によって引き起こされる感染症とは何か、また、その治療に用いられる代表的な抗菌薬に関する基本的な事項を学修するとともに、薬剤耐性菌の耐性獲得機構について学びます。 ウイルス学においては、ウイルスの構造とその増殖様式、ウイルスが引き起こす疾患など、ウイルス感染症に関連する基本的事項を学び、抗ウイルス薬について学修します。寄生虫学においては、原虫・蠕虫の分類とそれぞれの生活環と宿主、ならびに、薬物治療に関する基本的な事項を学びます。
生物系実験実習2
(3年生・後期)
免疫学的な実験を通じて、生体がどのように異物を認識、防御しているかを学習する一方で、これらの反応が生体に対して負に作用する場合の原理や、現在の医薬品がどのように開発され、使用されているかを細胞レベルで理解します。免疫学、細胞生物学、ならびに、生化学的手法を駆使した実験によって細胞現象を調査することで、免疫学や生化学の講義で学んだ内容を深化させます。