■2012年度 山行記録

2012年度 山行記録(4)
峰谷〜赤指山〜千本ツツジ〜七ツ石山〜鴨沢 11月17日(土)
参加者:山中(OB)
奥多摩駅=07:46(車中、登山客多い。)
峰谷行きバス=07:55(満車)
バス停の名称が面白い。女の湯、雲風呂、雨降り、下り…などかつての文化的側面が感じられる。バスに乗りながらこの地域の歴史や文化を想像する。
峰谷着=08:35(満員のバスだったがここで降りる人は13人)
出発=
08:45(バス停から同じ方向へ向かうのは自分を入れて5人)
車道を歩きながら、時折現れるショートカットを使い赤指山を目指す。紅葉が見頃で登山客も多いのだろう。針葉樹と広葉樹のコントラストが歴然としていて、環境アートのように見える。山は風が冷たい。途中、地図上では遠回りになりそうだが、車道から林道へ進むルートをとる。林道を抜けると車道から横にのびる、赤指山への登山道が現れる。ここまでは道がわからないこともあり、ペースを掴めず、体力を消耗。
赤指山登山道入口=
09:45
出発=
09:50
赤指山山頂=10:15
道中、日差しが差し込むと一気に様相が変化する。樹々は白い光を反射し影はさらに深みを増す。この変化が心地良い。
出発=10:20
千本ツツジ=11:10
山頂からは富士山が堂々と見える。乾燥していて、景色も鮮やか。
出発=
11:20
樹木にくくり付けられた鳥の巣箱がいくつか見られる。先へ進むと、巨石を御神体とし、その下に拝殿を設けた簡素な神社を発見。こういう形が理想的な関係なのではないかと考える。プリミティブで人間と環境との関わりを捉えている造形だなと立ち止まって考えてしまう。都市部でこの関係は成立しえないのだろうか。
七つ石山山頂=
11:40
ペースが安定し、精神的にも体力的にも好調。予想より早く到着。山頂から見えるのは雲取山。鴨沢側から登ってきたと思われる人が多数。みなさん良い笑顔だ。ここから雲取山へ向かう人も。
出発=11:50
七つ石小屋=12:00
団体や3,4人のパーティが多数。ここからはすれ違う人が倍増。
昼食=
12:20
下山途中、脇道に紅葉がきれいな場所があり、そこで昼食。日差しが心地良い。風に揺れる樹々の音を聴きながら、心身ともに解放。
出発=12:35
何人とすれ違ったかわからないくらいの人。こちらはクライマーズハイ状態で一気に下る。後からわかることだが、鴨沢側には駐車場があり、皆そこから登ってくるらしい。鴨沢側へ下るのは良かった。登りだと渋滞して大変そう。
小袖乗鞍=13:20
山道から車道へ出る。かなり早く着いてしまった。道が整備されていて歩きやすかった。
小袖川バス停=13:55
奥多摩行きバス=14:33
奥多摩=15:40
単独の際はいつものことだが、登りの入りのペース作りが安定しないことが課題。早く先が見たくなっても、一定のペースを保つことを次の目標にしよう。毎回後半は順調なのだが。風が強く乾燥していて、体温調整や水分補給のタイミングが夏場とまた違う感覚だった。乾燥している分、景色はきりっとしていて鮮やかだった。(文責:山中)
 
2012年度 山行記録(3)
峰谷〜浅間尾根〜鷹ノ巣山〜榧ノ木尾根〜倉戸口 9月30日(日)
台風17号接近中(曇・雨)
今回の計画は1週間前に急遽作り上げました。ある学生が山に連れて行ってくれと言ったのがきっかけです。またこうして急にでも作ってしまわないといつ行けるかわからないというのも理由の1つです。さて作ってネットに掲示したのはいいのですが、最初は晴れの天気予報、次に曇りとなって、そして台風襲来です。早速計画中止の案内を出さなければいけなかったのですが、以前も同じように台風接近で中止の掲示を出し、その案内が届かず、参加者2人が山行計画通りに登ったということがありました。そのことを思い出し、計画は臨機応変にアレンジすることとして、早朝の電車で奥多摩へ出かけました。
JR青梅線奥多摩駅=7:46
台風接近のせいで、日ごろ登山者で賑わう奥多摩駅も閑散としています。台風接近の情報が出ている以上当然です。うちの学生たちも一人も来ていませんでした。良識ある行動に安堵しました。さて、もし学生でも来ていたら「もえぎの湯」でも入って帰ろうかとも思っていたのですが、気楽な独り身、計画通り登ってみることにしました。
峰谷行きバスには2人しか乗っていませんでした。(普通はありえません)
峰谷=08:30
もう一人の乗客も終点で降り、同じ道を進みます。ヘルメットを持っているので沢登りかもしれません。天気は曇りですが、時折日も射しています。不気味なほど穏やかなものでした。道の脇を流れる峰谷川には白い石に交じって赤い石が見えました。きょうはこの赤い石を山中で見つけることを目的にしました。
浅間神社=09:45
しばらく行くと左手からモクボ沢が合流します。ヘルメットの彼はモクボ沢へと入って行きました。私は右へ折れて奥集落へ。アスファルト道を避けてのショートカットは、下の集落と奥集落を結ぶ昔の生活道だったと思いますが、立派な山道で、結構勾配もあってきついです。林道終点地から浅間尾根へ。10分ほどで一の鳥居が見え、さらに尾根を詰めると二の鳥居の先に浅間神社本殿が見えます。恵比寿、天神、浅間と3社が尾根に連なっています。
浅間尾根平坦地=10:30
きつい尾根登りをジグザクに進んだ後に緩やかな平坦地が現れます。きつい登りの後だけにありがたい。その穏やかな登りあるいは平坦地は大小4段ほどあって距離を稼げます。このあたりから雲が厚くなり、風が出て来ました。付近の笹はみな枯れていて、数年前いっせいに花が咲いていたことを思い出しました。コマドリの群れがその枯れた笹の中で歌いさざめいていました。きょうの山中では多くの鳥の声を聞きました。
1472mのピーク=10:55、水場=11:15、鷹ノ巣避難小屋=11:20
再び尾根の登りが続き、やがて1472mのピークです。このあたりから石尾根上のピークが左手に見え始めます。1472mのピークを過ぎても急登は続きますが、やがて尾根を巻くように左に大きく曲がり、沢の源頭に降り立つと避難小屋の水場です。少ないながらも水は着実に流れています。そこからわずかに登り返すと鷹ノ巣避難小屋です。避難小屋はいつものようにきれいに掃除されていました。
鷹ノ巣山=11:55、石尾根・水根沢分岐=12:10、榧ノ木尾根・水根沢分岐=12:25
きょうは一人身でもあり、午後には台風の影響も出てくるということなので、山中であまり休まないで歩くことにしました。それでも鷹ノ巣山への急登では、後ろを振り返り振り返り登りました。台風接近のためか、湿った空気のレンズ効果のせいか、遠くの山が大きくはっきり見えるのです。存在感のある大菩薩嶺に雲がかかっています。その右手には両神山も見えました。手前にも大きく雲取山、酉谷山がくっきり見えます。こんな光景もめったにお目にかかれないので、目に焼き付けるようにたっぷり時間をかけて登りました。鷹ノ巣山頂でも方々の山が見えました。手前に御前山、その右手に三頭山、はるかその奥には大岳山が見えます。さらに陣馬山など高尾山系ものぞいていました。西には小金沢連嶺の滝子山がピラミダルな姿を見せていました。冬場に見える山々の姿とは全く違い、これはやはり、台風の接近による湿った空気のレンズ効果だと思っています。こんな現象が本当にあるのかどうか定かではありませんが、以前に何度も雨が降り出す前に経験しています。異様な光景なのです。
四方にルートの延びる鷹ノ巣山の頂上で人っ子一人出会わなかったのは初めてでした。石尾根を奥多摩駅方面に下り、水根分岐で石尾根に別れ、ひたすら榧ノ木尾根を下ります。途中で、ラーメンを食べていた2人のおじいさんに出会いました。水根沢を登ってきたとのこと。今日はどこまで足を伸ばすのでしょうか?台風が心配です。水源道で、紅葉した気の早いもみじを1本だけ見ました。
榧ノ木山=12:40、倉戸山=13:40、倉戸神社=14:30
榧ノ木尾根がいいのはブナ・シイ・クリなど広葉樹で覆われていることです。もちろんカヤもあります。きょうはうずたかく積もった枯葉の中にキノコをたくさん見ました。笠の径が15cmもあるような大きなものもありました。またヤマグリがたくさん落ちていましたが、どれもイガの中から実がきれいに取られていました。初めは人が取ったのかと思っていましたが、イガの周りに歯で噛み砕いた実をたくさん見つけ、猿の仕業であることが分かりました。いのししのヌタ場も何箇所か見まました。倉戸山では「クマ出没 注意」の看板がありましたが、クマもクリを食べているのかもしれません。
風がだんだん強くなり、14:15、いよいよ雨が降り始めました。登山口も近いので雨具を出さずに傘でやり過ごしましたが、急登であることもあって足元がだんだん滑りやすくなってきました。そうこうして登山口の倉戸神社に到着。倉戸神社の本殿は覆い屋の中に隠れていますが、彫刻なども揃っていて、一度じかに見てみたい本殿です。
倉戸口バス停=14:45
やっとの思いでバス停まで来ましたが、奥多摩までのバスの時間はチェックしていませんでした。出たとこ勝負でしたが、ドンピシャ14:48のバスに乗り込むことができました。車内は空いています。それでも15人はいたでしょうか?きょう登る遭難予備軍はそんなところでしょう。
奥多摩駅=15:05
台風はいよいよ本格到来。鉄道ダイヤが大荒れでした。くれぐれも台風の日にはお出かけしないようにしましょう。(文責:河津)
2012年度 山行記録(2)
三国山〜生藤山〜茅ノ丸〜連行峰〜醍醐丸〜陣馬山縦走 6月23日(土)曇
参加者:荒木(4年)・藤井(4年)・日高(OG)・山中(OB)・河津
JR中央線藤野駅=8:10
藤野駅には荒木、山中、日高、藤井の順に到着。山中君は前回に引き続きの参加。あとの3人は初参加だが、ベトナム、カンボジアに17日間もいて月曜日に帰国したばかりの日高君の参加には驚いた。それに昨夜はOGの高橋・法福両君と飲んでいたという。
橋本君(4年)からは1本あとのバスにするとの連絡が荒木君に入る。8:10発和田行バスは臨時も出た。5人そろって一路鎌沢入口へと向かう。
鎌沢入口=08:25
鎌沢入口では17,8人が降りる。いずれも中高年ばかり。ここまで来ると若い人は少ない。和田川を渡って鎌沢沿いに車道を歩く。この道は結構急でぐんぐんと高度を稼ぐ。沢登りをする一団と沢で別れ、登里の集落へと向かう。沿道にホタルブクロが咲き、辺りには茶畑が広がっている。やがて東屋のある休憩所に到着。
休憩所=08:55〜09:00
東屋は茶畑の中にあり、トイレも付いている。遅れて5、6人の中高年の集団も到着。今日は同じコースを歩くことになるだろう。
休憩所を出るとすぐに山道へと入る。静かな山道で、ひと登りで佐野川峠へと出る。峠からは陣馬の山容が良く見える。そこからは尾根歩きで登山道の両側に桜の老並木が見え始める。やがて左に石楯尾神社からの山道を合わせると急な登りが始まり、そのうち甘草水のあるベンチに着く。
甘草水=09:48〜10:00
日本武尊の伝説を持つ甘草水の湧き水はここから100メートル。甘くおいしい水だった。歩き始めるとすぐに道が二分するが、左の三国峠への道をたどる。きつい登りですぐに山頂。
三国峠(960m)=10:15〜20
武蔵・相模・甲斐を別ける三国峠。峠といいながら山頂にある。この辺りではこういった峠の例が多く見られる。山頂からは三頭山へと続く笹尾根が分岐している。ガスがかかって山頂からは何も見えない。山頂を下ってすぐに登り返すと生藤山へと至る。
生藤山(991m)=10:25〜30
生藤山ですぐに気がつくのはいままでと石が違っていること。山頂が石の塊でできていると実感する。一下りして巻道を別けて本日の最高峰茅ノ丸に立つ。
茅ノ丸(1019m)=10:40〜45
茅ノ丸、この「丸」という呼称もこのあたりに多い。確かこのことに注目して書いたものがあったような気がする。茅ノ丸は生藤山と同じような石の塊の山頂。さらに広葉樹に覆われた尾根道を進むと左手に柏木野への分岐道が分かれる。これはかつての三国峠道の名残。それをやり過ごし急な木段道をひと登りすると連行峰に着く。
連行峰(1003m)=11:00〜30
ここで昼食。それぞれがそれぞれの飯を食う。なんともない飯が山の中ではおいしい。幸せのひと時。うしろから中高年の一団が遅れて到着。彼らもここで昼食とする。一休みして醍醐丸へ出発。右手へ和田への道を別け、さらに進むと広葉樹からヒノキの植林へと林相が変わる。広葉樹林のほうが気持ちがいい。和田峠への巻道をやり過ごして醍醐丸山頂へ。
醍醐丸(867m)=12:12〜20
醍醐丸山頂からは市道山への道が分かれているが、それをやり過ごしてひたすら和田峠をめがけて下る。山道から最初に降り立ったのは醍醐林道。それを右手にしばらく歩き和田峠に到着。
和田峠=12:55
和田峠には茶店もあり、いままでの山道とはちょっと雰囲気が違う。休もうかとも思ったが、目の前の陣馬山までは最後の登り。一気に上ることとした。これからが辛かった。100段、180段、200段の3つに分かれた木段道をあえぎあえぎ登る。そうやってやっとのことで陣馬山頂にたどり着く。
陣馬山(855m)=13:15〜13:30
きょう最後の山頂。歩いてきた山々がぐるりと見渡せる。最後の木段登りが疲れた体に少々こたえたが、しばしの休息ののち和田へまっすぐ下る。この下山道は最初の階段下りが急なだけであとは緩やかで静かな山道。途中咲き始めたウリノキの花に出会う。やがて和田峠から降りてきた車道へと降り立ち、和田のバス停へと向かう。車道へ降り立ってからバス停まで、思ったより遠い。
県立陣馬自然公園センター(和田バス停)=14:40〜14:55  
バス停に着くと14:32の藤野駅行バスが出たばかり。15:46の次のバスまで待つか、それともこのまま駅まで歩くか?そんな様子を見たセンターのおばさんの「駅まで歩いて1時間よ。」の声で、一休みして駅まで歩くこととした。陣馬自然公園センターには今日歩いた山々が一望できるジオラマがあって、改めて感慨を深くする。
アスファルトの道は歩きにくい。水量ある沢井川の流れを楽しんだり、色を変えたマタタビの葉に見入ったり、タツナミソウの花を摘んだりとなんとか気を紛らせながら歩く。駅近くの狭く長いトンネルで、車に負けないほどの大声で気勢を上げたのは痛快だった。
JR中央線藤野駅=16:10
途中で次のバスに追い越されながら駅に到着。そのまま駅前の食堂で反省会。最後の歩きは少しばかり余禄だったが、コンパクトながら充実したなかなかの山行だった。(バスに遅れた橋本君は14:00に陣馬山頂に着き、そのまま陣馬高原下に下山したという。(文責:河津)
2012年度 山行記録(1)陣馬山〜高尾山縦走 6月3日(日)雨のち曇
参加者:清水(4年)・荒木(4年)・戸泉(4年)・杉村(3年)
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山中(OB)・河津
陣馬高原下=9:25
陣馬高原下は小雨そぼ降るあいにくの天気だった。
それでも多くの釣り客が朝早くから浅川の渓流へ釣り糸を垂れていた。1時間早いバスで入山したわたしは、岸辺を歩きながら浅川支流案下川の速くなった流れをたっぷり楽しんでいた。
JR高尾駅08:50発陣馬高原下行西東京バスに乗って到着したのは4年生の清水君と戸泉君、それに3年生の杉村君の3人だった。杉村君は3回目、清水君と戸泉君は初めての参加。荒木君(4年生)は乗り遅れたとのメールが戸泉君にあった。
林道を和田峠に向けて出発。雨にもかかわらず自転車乗りが多い。20分ほど歩くと新陣馬山道に出会う。ここからがいよいよ山道。最初は急な登りが続く。やがてなだらかな登りになり右に水平道を行くようになると頂上は近い。
陣馬山頂=10:45〜55
ガスでかすんだ頂上の白馬像前で記念写真を撮って明王峠へ。これまでの上り坂とは違ってアップダウンの少ない山道を進む。フタリシズカが咲いている。
明王峠=11:40〜45
ガイドによると1時間40分かかるロングトレイル。ひたすら景信山めがけて歩く。ここは小ピークを乗越すアップダウンの激しいルート。右手に巻き道が続くが、なるだけピーク越しに歩いた。植生回復のためのロープがいたるところに張られていた。あえぎあえぎ景信山に到着。
景信山=12:50〜13:15
山頂には高校山岳部の生徒であふれかえっていた。東京・神奈川辺りを対象とした大会でもあったらしい。景信からはアンテナ塔の見える城山を目指す。小仏峠までが結構遠い。峠からは一挙にピークまで登るきついところ。
城山=14:00〜14:10
景信も城山もそういえば陣馬も、今日は小屋が開いていない。雨模様のせいだろう。これまたアンテナ塔の見える高尾山頂めがけて歩く。最後で疲れの見えてきたこともあって、アップダウンを避けて巻き道を行くが、この緩やかな登りもきつい。やがて最後の地獄の階段登りを経て、高尾山頂。ここで先輩の山中さんが追いつく。
高尾山=14:53〜15:05
山中さんも定時のバスに乗り遅れたらしい。それで1時間後のバスで入山したとのこと。それにしても早い。下りは一緒に6号路を降りることにした。琵琶滝付近で念願のセッコクの群生に出会うことができた。杉の幹や枝に白い花がカビが張り付くように咲き誇っていた。この時期ならではの光景だ。少し行くと黄色いジャケツイバラにも出会った。これも梢の上に華やかに咲く。大柄の花で、初めて見た。
高尾登山口=16:05
今日の長い山行もやっと終わり、みな無事下山。そばでも食って反省会をすることとした。ここまで歩けるとは思ってもいなかった、という初参加者の言葉に疲れもいえた。そうなんだよ、やろうと思えば何でもできるんだよ。(文責:河津) |