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2014年度 山行記録


2014年度 山行記録 御前山
2014年10月26日(日) 晴れ

参加者:中井(4期生、現都市環境スタッフ)

今回初のソロという事で、
そこまで難度が高くない山をチョイス。
目的は、計画から実行まで己自身でやるということと、
完全なる自己満足。

目的が自己満足なので、今回は文体もあまりかしこまりません。
目標は御前山、つまり朝から奥多摩へ向かいます。

8:05 奥多摩湖
奥多摩駅からバスに揺られ奥多摩湖に到着。
天気良好気持ちが良い!
10分程度軽く準備運動して、いざ出発!

9:10 サス沢山中腹

分からない。
ソロだとペースも分からないし、足取りが正しいのかも分からない。
心なしか滝子山の時より疲労感があるような気さえする。
思いの外、手を使わない程度にキワドイ勾配のため、
イメージより体力が奪われているという可能性もある。
そして暑い……途中でパーカーを脱ぎ、この休憩時にシャツも脱ぐ。
間違いなくヒートテッカーになる必要はなかったか。
腰掛ける丸太から見える情景は、木々が茂っている。
写真左側では層を織り成すように連立しており、闇を作り出している。
時折落ちてく枯葉と木の実が雨粒のような音を奏でている。

9:22 サス沢山頂
山行図より早くサス沢山の頂に着いてしまう。
奥多摩湖側に展望が開けており、湖と山々の眺望が美しい。
5分だけ留まり、先へ進む。

10:00 惣岳山中腹
惣岳山に行く途中でめちゃくちゃ気持ち良い場所に出会う。
予定よりペースも良い感じなので、ここで臨時休憩。
いくつかある目的のうちのひとつをここで実行!
それは自分が好きな楽曲のうち、なかなか壮大な曲調のものがあり、
それを自然の中で聴いてみるのはどうだろうかという!

……気持ち良い!!

片耳のみにヘッドホンをあてがい、若干音量は抑えめ。
木々の葉が擦れ合う音と、風の音と、楽曲が交じり合い、
楽曲中のカデンツァが自然と一体となるかのような!
これはなかなか面白い趣。山頂の開けたとこでも聴いてみたい。
10分程して出発。テンションのあがりようがハンパない。

10:30 惣岳山頂
風が気持ち良い。さっき休んだばかりなので5分だけ休んで出発。

10:45 惣岳山〜御前山途中
おあつらえ向きのベンチ発見。展望良し。
御前山頂には展望が望めないようなので、
ここで今一度先ほどの楽曲を聴いてみる。
ここでは無風で葉のさざめきもないので、
両耳ヘッドホンで。

……たまらない。

願わくば雲の流れがもう少しあれば良い世界観になったかもしれない。
10分程堪能して出発。

11:00 御前山頂



程なくして目的の山頂到着。たしかに展望はない。
しかし垣間見える空と流れる雲、さざめく木々の音がなんとも心地よい。
さて……ここでお昼です!
さらなる自己満タイム突入!
バーナー&クッカー!!高まるー!!


メニューは味噌ラーメン(具なし)!
麺を食した後は塩おにぎり投入!
ラーメン具なしならおにぎりに具入ってても良かったかも。



ていうか、向こうで秋刀魚焼いてるおっちゃん3人組が。
レベルたけーってかめっちゃうまそー。。

12:05 出発
ただのラーメンでも特別感に浸り、
ついでにコーヒー&シガレットしてさらに贅沢なひととき。
いつまでも山頂にいるわけには行かないので、出発。
まだ自己満の要素は残っているのです。

12:45 鞘口山頂
ここで10分休憩。
至る道のりでは、太陽光が隠れ森からコントラストが消える。
風も止み、音もなくなる。
たまにカウベルを止めて静の空間に包まれる。
下りでペースをあげるのは意外と難しいようだ。
ほぼ山行図通りのタイム。

13:20 鋸山分岐
聳える岩がたまんねぇとこを抜けた分岐点で10分休。
出迎えてくれたのは一枝の黄色く染まった紅葉。
やたらおしゃべりな3人組が別ルートからやってきた。
感動を共有するとかなら良いけど、関係ない話が響く。
なんだかなぁ……と思いながら、彼らはこれから自分が進むルートへ。
程なくして出発。

14:55 愛宕山・登計集落分岐
休憩までの時間がロングになってしまった。
というのも途中、当たり前だが先ほどの3人組がおり、
あまりの無粋さに我慢の限界が訪れた私は、
スッとオーバーテイクした瞬間からトレイルランばりのスピードで下る。
休憩していたら追いつかれるかもしれない。
とにかく下った。
静寂にノイズが混じらなくなったらペースダウン。
山の空間を満喫しなおす。
しかしながら、このルート。
変化に富んでいて飽きない。面白い。
程よい岩場が身体感覚を刺激する。
一瞬だけ垂直の鎖場を通ることもできるようだ。
(この時は下っていたので鎖場には行かず)



予定では愛宕山を抜ける予定だったが、
つい一昨日スズメバチの巣が発見されたらしく、
登計集落の方へ迂回する。
しかしながら進行方向と直行する看板に注意書きがかけてあり、
見落とす人もいた。
一応その方々には声はかけましたけれども、
下手したら自分も見落としていたかもしれない。
サイン計画、というか思いやり、伝え方というものの根っこを少し考える。

15:40 もえぎの湯
無事下山。再びの自己満足!!
登山後の温泉……たまらねえに違いねえ。
十分満喫しつつも辛抱たまらず1時間程で出る。

16:30 風呂上り



ビールうめぇえええええええええええええええ!!
焼き鳥とビールのセット!なにこれ贅沢すぎるだろ!!
安定のビールおかわりです。
生にしときたいとこだったけど、ここは缶ビールのラガーで〆。

17:15 帰りの電車にて
贅沢すぎる一日でした。
すごい山にトライしなくても十分にその魅力を満喫できる。
この至高のひとときは己の足で山に登らなければ味わえない。
これは、たまらない。
何もただひたすらにしんしんと登るだけが山じゃなく、
己の欲望を開放するために登ってみても良いんじゃないかという、
そんな持論の元、このような山行記録をあげてみました。
もちろん、個人的にはメリハリをもって、
粋と無粋の区別はつけていただきたいと思いますがね(己も注意せねば)。

いやぁ〜心地よい疲労感に満たされました(しかし後の筋肉痛である)。

 

2014年度 山行記録 滝子山
2014年9月27日(土) 晴れ

参加者:河津先生、中井(4期生、現都市環境スタッフ)

7:55 笹子駅
都心部から離れ、快い空気を感じさせる場所へやってくる。
笹子駅、集合は8:30。
出発の時間まで、鈍りくすんだ身体をゆっくりと伸ばす。
久しい山行。自ずと沸き立つ高揚感。
赤牛の力も仄かに借りて、仰ぎ見る山へ出立の一歩を踏み出す。

9:00 山道
アスファルトの上をしばらく歩いた後、山道の中へ。
静寂。
ささやかなせせらぎと、微かにさざめく葉の音。
地を踏み締める音も、ふとする間もなく地面に消え入る。
普段の何気ない一歩が、山では確かな一歩に変わる。

9:25 寂ショウ尾根入口
分岐。
寂ショウ尾根と呼ばれる尾根道の入口にて10分休憩。

10:25 尾根道にて
尾根中腹にて10分の休息。
先生から頂いたイチジクを、おむすびよろしくコロリンしつつも美味しく頂く。
双方の傾斜が交わる点である尾根では、
木々たちに囲まれているものの、周囲が空に通じている。
吹き抜ける風が気持ち良い、空と風の道。
乏しい語彙が悔やまれるほどに、とにかく気持ちが良い。
ふいに周囲の音が消え去る。
ハッとして振り返るも変わらない景色。
この辺りから鋭角な岩が顔をのぞかせ始める。
まだ中ぶり。
本番はここから。

11:40 岩肌、そして頂上へ
滝子山四番山頂到着。
至るまでの難所は、まさに一挙手一投足。
突如現れた岩肌の連なりは、解放された意識に緊張をもたらす。
一歩外は崖。
周囲に翻弄されることなく、足元に集中する。
今という時を強く感じる。
抜け去ったあとの緩やかな尾根道に整えられる呼吸。
若さが爽やかな紅葉の葉先が、僅かに紅らみ始めていた。


山頂からは広がる空と山々。
昼食と共に感じる充足感。
少し離れたところでバーナーで沸かしたお湯を使ったカップ麺に歓喜する声。
くすぐられる購買欲求。
満たされるのは、しばし後のお話。

12:20 下山のとき
遠くに佇む富士の美しさに名残惜しさを感じつつ、下山の歩みを始める。
登りとは一転、木々が物静かにしている。
風向きなのか、無風だったのか。
男坂・女坂の分岐を己の性の方へ進む。

12:45 檜平
檜平という名の少し開けた空間で5分休憩。
気持ちがよく思わず昼寝してしまいたくなるような心地。
意識を起こして再び出発。

13:15 下る
藤沢・立河原分岐にて地図確認と共に5分休。
下り勾配による重力を感じるのに、大腿直筋が名乗りを上げる。

13:40 水場のひととき
最後の水場と呼ばれる場所に到着する。
沢が辺りに湿度を匂わせる。
手洗い専用の水で、濯ぐ。
爽快感が推進力へと変換されていくような。

13:50 せせらぎのほとり
ふたつの沢が出会うのほとりにて最後の休憩。
肉体に満たされ行く疲労感。
せせらぎの囁きが心身に染み入る。
10分。
コンクリートの塊が犇く世界に帰らねばならない一歩を踏み出すのに残された猶予。
微かに後ろ髪を引かれつつも、足を踏み出す。

15:00 後に
無事下山、初狩駅到着。
心地よい疲労と充足感が身体を満たす。
山行を決断したのがほんの数日前。
その直感に対し余りある恩恵。
素人としては生死すら意識しそうな岩壁に対する戦慄と緊張感。
しかし現を確実に意識すれば、着実な進がついてくる。
そんな初心を再認識させられた。
そしてシンの内から解放させられるような静に満たされる感覚。

また、山登りたいな。



(記:中井)






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