1年生
 

・・ 住環山岳部TOP

・・ 山行記録
    ・・ 2018年度
    ・・ 2015年度
    ・・ 2014年度
    ・・ 2013年度
    ・・ 2012年度
    ・・ 2011年度
    ・・ 2010年度
    ・・ 2009年度
    ・・ 2008年度
    ・・ 2007年度 

・・ 年間予定  

・・ 掲示板TOP

2015年度 山行記録


山行記録(住環山岳部番外編)(中井記)
2018年05月19日(土)-20日(日)晴れ
山行コース:山行コース:美濃戸口〜北沢〜赤岳鉱泉〜行者小屋〜地蔵尾根〜赤岳山頂〜文三郎尾根〜行者小屋〜南沢〜美濃戸口

ひとつ後輩の住環5期生でありバドミントン部の後輩でもある草間からのお誘いで八ヶ岳に登ることになった。
その他バド部の後輩や草間の職場の方を交えて計5名で山行した。

6:30
家を出る。前日準備までに買い揃えていなかった初日の昼食などを購入。
車にてピックアップしてもらう。家のすぐ近くまで迎えに来てくれたからすごい楽。助かった。

9:30
八ヶ岳山荘駐車場に到着。
久々の山行。いつぶりだ? とか考えながら準備体操。
懸念されていた天候は上々で、夜に期待が高まると同時に体力面に若干の不安。
といいつつ、運動不足の割には健脚なのではないかという謎の自負もあり、4月のオリプロで14kmくらい歩いてるからなんとかなるだろうという気持ちもあった。

つらつら書いたが、とにかく「さあ、これから山に登るぞい!」っていうこの感じ、懐かしいなあ。
わくわくしてた。

9:40
出発。
美濃戸口より入山。

10:30
赤岳山荘前にて休憩。
この辺りまでは車で入ってこれるようで、ひたすらに轍道を歩いてきた。
ここにお住まいなのか、遊びに来ているのか、お子さんと2匹の犬に癒される。









13:00
北沢ルート方面へ進み、途中休憩を挟みながら初日の目的地、赤岳鉱泉に到着。
上々のペース。半日しか歩いていないため特に疲労感もあまりない。
沢沿いに歩いてきたから、とにかく気持ちよかった。
赤岳鉱泉が見えた時に森林が開け、山荘越しに八ヶ岳の山々の連なりが聳える。
雲一つない快晴。青が山脈を浮かび上がらせる。
明日登る山を見据えながら、今宵の希望に胸を高鳴らせる。
個人的にはメインといっても良いイベント。その瞬間までは、未だもう少し時間がある。



13:10
荷物を部屋に置き、昼食。
カップ麺とおにぎり。
なんとなく、山と言ったらカップヌードルっしょー! と思ってスタンダードカップヌードルを持ってきた。
なんというか、山飯はとにかく気分が大事だ。
正直気分が高まるからだいたい美味しいのだけど、俺はコイツを食うぜー! みたいな気分で来ると、より美味しい気がするし、楽しい。
家では着火の調子がよかったバーナーは毎度のごとく山では不調になるので、ライターで着火し、クッカーでお湯を沸かす。
電子タバコユーザーになったけど、やっぱライターは持って来て良かった。
お湯を注ぎ、カップヌードルを食す。うまい。



風呂までの時間で、初めて人狼に興じる。
今まで人狼放送などを見たことがあった分、ルールは知っていたが、やっぱりやるとなると難しい。
状況整理と盤面コントロールを同時にしなくてはならない。
脳内での状況整理に追われて全然コントロールができなかったために、判断材料を集めきることができず、深読みしてしまうことも。
奥深いもんだ。

14:00
風呂が開いたので向かう。
近々工事予定だったらしく、運が良かった。
風呂といってもシャンプーなどは使えないし、シャワーもない。
鉱泉を桶ですくい、身体を流して湯につかる。
文で書けば一瞬だが、熱すぎてだいぶ苦戦したけど。
ある程度水を足して肩までつかり、徐々にまた温まる湯が身体に染み入っていく。
熱湯は長湯できない人間なので、頃合いを見て脱出。

夕食まで時間があるため、持って来てくれた白ワインを飲む。
青空の下で飲むワイン、最高じゃねえか……。
程なくして、屋内に入り、雑誌や漫画を読んでくつろぐみんなの傍ら、スイッチが入ってしまった自分は缶ビールを買って飲みながらまったりする。
山に行き慣れてるメンバーに比べてかなり久々だった自分は、カメラを持って一人周囲の散歩に。夜のロケハンも兼ねて。
そこで崖下の沢の向こうに逃げる鹿3頭を見かける。野生の鹿、居るもんだな。
なんとなく、ここが良いかなーなんてことを考えながら時間を見るためにスマホを取り出してみたら、なんと電波が届いていた。
すごいなーと思いつつせっかくなので、日没時間を調べてみたら、まだだいぶ先だったので早々に切り上げて部屋に戻った。

他のメンバーも部屋に戻っており、鹿の話をしたら悔しがっていた。
ドンマイとしか言いようがない笑
夕食の時間までに、施設にあった本で明日のルートプランの再確認をした。







18:00
夕食。
ここの夕食は、魚かステーキのどっちかが出るらしい。
到着時に献立が掲示されていたので、すでにステーキが出ることが知っていた一同は、それを目の当たりにして歓喜する。
想像していたより、でかいし、厚い。
こんな山奥でこんな食事にありつけるとは。おまけに翌日の朝に知ることになるのだが、トイレの便座が暖かかった。感動した。
山荘泊入門としてはこの上ない施設かもしれない。

20:00
外が暗くなってきた。
念願の星見の刻である。
三日月であってもなかなかの明るさに感じるくらい、周りが暗い。
久しく見てなかった星空がそこに広がっていた。
決まった星座くらいしか覚えていないため、この時の方角では北斗七星くらいしか判別できなかった。
星見表を手に天体観測してみるのも、楽しいかもしれない。
なんて考えつつ、このために持ってきたと言っても過言ではないカメラと三脚を用意して、レリーズ、プロソフトンフィルターも取り付け星空撮影に臨む。
結果は持ち帰ってみないと何とも言えないが、とにかく胸が高鳴った。いくらでも撮影し、いつまでも眺めていたかったが、翌日のこともあるため、ある程度して引き上げる。





21:30
就寝。


2018.05.20(日)
5:30
起床。
朝日をおがむことも考えたが、体力回復を優先。

6:00
朝食をいただく。
サバの塩焼きがとにかく美味しかった。

7:00
赤岳鉱泉を出発。
気温0℃。そのうち暑くなりそうだけど、ひとまずはダウンを着て行く。朝の空気が気持ちいい。
雪が道に残っている。少し歩いただけで暑くなってきたので、ダウンは脱いだ。



7:40
中山展望台方面への分かれ道に当たり、展望台方面へ行ってみることに。
周囲が開け、これから登る先が見渡せる。岩肌のラインが青色に縁どられて思わず見とれてしまう。
圧巻の見上げ風景に感動すると同時に、これからあそこに登るのかと微かな戦慄を覚える。

分かれ道まで引き返し、行者小屋に到着。





8:05
行者小屋にて休憩し、これから行く道に鎖場があるとのことで、手袋(軍手)を身につけ、風よけにレインウェアを着る。
ここから地蔵尾根の方を進み頂上を目指す。
一眼レフカメラが身体の前にぶら下がっているのが不安だったため、ここからはザックに取り付けて両手の自由度をあげていった。



8:15
出発。
森林限界が近付き岩場が目立ってくる。
それほど難易度は高くないとしても、一歩間違ったら真っ逆さま。
四肢を駆使して、一挙手一投足着実に進め、少しずつ登っていく。

9:50
途中2度の小休憩を挟み、赤岳展望荘に到着。
展望荘にて記念にピンバッジを購入。
休憩と共に、お湯を沸かしてインスタントカフェオレなどを飲む。
風で冷えた身体に染み入るあたたかさ。
甘さがエネルギーになるような感覚。
すでに頂上に登り、上から降りてきたソロマダムに激励を受ける。





10:25
出発。
頂上への道、というか岩場は本当に張り付くように登っていく。
行者小屋で見かけた小学生低学年くらいの少年二人が頂上を折り返して帰ってきている。
ここを登ったという事か。ボーイズに負けていられない。
実は高いところは苦手なのだが、美しい風景を見たい心の方が勝る。あまり下を意識せずに高揚感に身を任せて登る。登る。



11:00
赤岳山頂到着。
途中強い風に吹かれながらも、そのおかげか周囲に雲が一切ない。快晴。
八ヶ岳最高峰なだけあって、360度視界が抜ける。
この広さ、魚眼レンズが欲しいなーなんてことを考えてしまう。レンズ沼は怖い。
雲の合間から富士山も見える。アルプス郡も見える。

そしてとにかく、空が青い。無加工の撮影=iphoneとかでもそのアオさが撮影できるほど、あおい。
空が総じて好きな自分としては、この時間は至福の時だった。
空に近づく。
ここまでの高い山に登ったのは初めてだったし、ここまで天候に恵まれ、展望に恵まれたのも初めて。
最高の条件がそろったのではないだろうか。
空を感じる。
時間さえ許すのならば、ここで昼寝でもしたいくらいに。



11:35
あまりの気持ちよさから、当初の予定を繰り上げ、ここで昼食を食べることに。
実際、他の登山者も入れ代わり立ち代わり、ここでご飯を食べている模様。
この日の昼食は主催者夫妻による山飯。
バーナーとクッカーで作られたメニューは、ナッツとペンネのペペロンチーノ、ソーセージ、水餃子。
美味しかった。場所効果ももちろんあるだろうけど、それ抜きでも美味しい。つまり、もろもろ合わさって最高に美味しい。
ここでしか味わえない感覚。作ってくれた二人に感謝。





12:25
名残惜しいが時間は待ってくれない。出発することにする。
帰りは文三郎尾根の方から下ることに。
そういえば登りの際に出逢ったソロマダムが文三郎側は少し大変かもしれないけど、若いから大丈夫よ!って言っていた。
俺は、若いのだろうか?という自問の答えがここで分かるかもしれない。
まあ、経験値的に言ったら、まだまだ若造なんだろうなあ。今日のような美しい風景にもっと出逢いたい、なんて少し思ったりする。

12:55
文三郎尾根中腹にて休憩。

体力的には余裕があるが、なかなかに暑い。

13:00
出発し、再び行者小屋を目指す。
目の前に見える阿弥陀岳の手前、中岳(かな?)の稜線に一人惚れこんでいた。

建築を学んでいた上でずっと取り巻いていた感覚、それがその形であるが故の理由。
理由ってなんだろう、と。感覚ってなんだろう、と。
絵を趣味として描いている上でもこの理由と感覚の問題(?)に悩まされることがある。
でも、今目の前に感じているこの稜線に対する高揚感、理由なんてあるのか?
探ることさえ無粋に思ってしまう。
でも何かを表現するためには、きっと考えなくちゃいけないんだろうな。いけないんだろうか。
とか後から思うと考えてしまうが、この時はとにかく、目の前の光景がただただ好きだった。

振返ると赤岳の岩の赤と空の青のコントラストが、これまた美しい。
写真に撮るが、これはあとからこの双方を活かす表現ができるだろうか?
この山行中は、撮影にあまり時間をかけていられないだろうと思って、ずっとRAW+JPEG撮影をしていた。
RAWデータ編集はまだ不慣れだけど、これをいじるのもまた一つの楽しみであった。





14:15
行者小屋到着。
文三郎尾根と行者小屋で休む最中、ヘリが物資関係か廃棄物関係か、上空を何往復もしていた。
下りはじめのころはヘリを上から見下ろすという、ちょっとなかなか無い体験も。

休憩として、コーヒーを頂く。
バーナーとクッカー、あるとアガりそうだなと思って買ったわけだけど、本当にアガる。
あたたかさが身体に染み入る。
文三郎尾根は階段が多かった。そういう意味での大変さだったのかもしれない。
少し前あたりから電子タバコにしたから、吸い殻も邪魔にならないし便利なもんだ。
振返ると赤岳の姿。
今さっきまであそこにいたのか、というなんだかちょっと自分でも信じられないような感覚。
山登りというのは、自分の肉体という絶対的な現実を用いて成すわけだが、体験的にはとても非現実的で、その両極端が一度に自分に飛び込んでくるから本当に不思議な感覚だ。

15:00
長めの休憩の後、出発。
南沢ルートにて登山口まで戻るが、ここからは緩やかで長い道のりとなる。
沢沿いで緑も多いために気持ちが良い。

15:55
休憩。
この辺りは大きなサイズの岩が多い印象。
メンバーが休む中、沢に差し込む太陽光にわくわくして写真を撮りに行ったが、あまり頑張りすぎると沢に落ちそうだったのでほどほどにしておいた。
戻ると出発の様子。はしゃぐのもいいけど、ちゃんと休まんとなあ。←自分



16:00
出発し、ひたすらに森の中を進む。
途中対岸の開けたところに鹿の群れを発見し、一同が喜んでいた。
カメラにおさめたかったが、この日は望遠レンズは持って来ていない。残念。
足に疲労感を感じ始める。
最後尾を歩いていたために写真を撮っていると置いて行かれるのと、疲れとで、この辺からカメラを構えるのが惰性的になってくる。
なんだか珍しい植物があって撮ってみたわけだが、ピントを合わせる気力すらない笑

17:15
美濃戸山荘に到着し、休憩。
おつかれさまでしたの看板があったから、下りきったー! という歓喜にとらわれかけたが、車が止めてある八ヶ岳山荘駐車場、美濃戸口はまだ先である。

17:20
出発。
しかもここからは車も通れる轍道。
あまりテンション的な、アドレナリン的な恩恵を受けることはできないが、最後の気力で歩を進める。



18:05
下山。
ペースが全体的にゆっくり気味だったこともあって、結構長時間コースとなった。
この後、温泉へ行ってサッパリし、夕食を洋食屋で食べ、帰路につく。
高揚感と緊張感が解け、疲れがどっと自覚的になったことで、眠気がすさまじく、家に付いたらこの日はすぐに寝た。
そしてここから数日間、足の筋肉痛との戦いが始まる。
あと顔の日焼けがすごかった。

すごく久しぶりだった山登り。
念願の星空撮影にも挑戦できた。
だからこそ、また行きたいと思ったところもあったり。
これからシーズンが始まる。
山にいこう。

天の川撮影してみたいなあ。








  Copyright 2006 Musashino Design Laboratory All Rights Reserved