小説家・舟橋 聖一の文学世界に通じる優れた小説に贈られる第17回舟橋聖一文学賞に、文学部日本文学文化学科町田 康教授の『口訳 古事記』(講談社)が選出されました。
舟橋聖一文学賞は、彦根市(滋賀県)が2007年に彦根城築城400年を記念して、文学の振興を通じて、彦根市民の豊かな心を育み、香り高い文化を築くため、名誉市民である舟橋 聖一の文学の世界に通じる優れた文芸作品に贈られる賞です。
受賞作品

『口訳 古事記』は、町田教授が得意とする河内弁を交えた話し言葉で、日本最古の文学作品である『古事記』を現代語訳したものです。古事記の訳は、これまでに三浦 佑之、福永 武彦、橋本 治ら数々の文学者が取り組んできましたが、関西弁を基調とする破天荒な文体で神話世界を描き出した本作は、「『古事記』であると共に文学の『今事記』の誕生」と評されました。