6月20日、グローバル学部日本語コミュニケーション学科の岩崎 比奈子准教授が担当する「日本研究(観光・ビジネス)」の授業にて、バリューマネジメント株式会社 社長室 ゼネラルマネージャーの丸岡 直樹氏による講演を実施し、今、注目を集めている新たな宿泊事業について学びました。


バリューマネジメント株式会社では、重要文化財である城の天守に宿泊できる「城泊」や、歴史のある古い建物を宿泊施設や飲食施設等として活用して、まちの新たな魅力を作り出すビジネスを展開しており、近年注目を集めています。今回の講演では「まち全体がホテル」という構想で古民家を宿泊施設として再生させた事例について、施設が「まち」の一員になるために不可欠であった様々な調整事項や、宿泊経験を経て顧客にどのような価値を提供するのか、完成に至るまでの道のりをお話しいただきました。


観光学は、実際の社会経済と密接に関わり、裾野が広い学問であることから、文献や資料を使った学修に加えて、観光業界や観光地で今起こっている事象について、実際に関わっている方々からお話を聴くことも非常に重要です。
「日本研究(観光・ビジネス)」の授業では、学部を越えて多様な学生が一緒に観光学を学んでいることから、講演後の質疑応答は、マーケティングの観点や地域内の合意形成の観点など、学生自身のこれまで学んできた領域に関する鋭い質問が多く寄せられ、時折、岩崎准教授からの補足解説も交えつつ、予定された時間を超過して行われました。
聴講した学生からは、以下のような学びや気づきの声が寄せられました。
- 私は、観光業について全く知識がなく、ただ観光地を作ったり建物や観光価値を評価したり、人におすすめしたりというイメージしかありませんでした。本日の講義を聞いて、観光業は地方創生に携われること、貴重な外貨を得ることができること、地方に人やお金を回す、地域の問題解決を目指すなど、観光業は幅広く地域に関わることができる職業だと知ることができました。そして、とても観光業について魅力に感じ、興味を持った日です。学科では、地方創生についても学んでいたので、観光と地方創生がこうして繋がるのだと知り、興味を持ちました。
- 分散型宿泊施設は、機能を分散させることで、街並みの景観を壊さず、街の魅力を発信する、発見するきっかけになることで、思い出に残り良い旅になるなど、様々なメリットがあるのだと思いました。そして、とても工夫されている事業なのだと感じました。 すべての土地には価値があるが、まだ知られていないものがとてもあり、元々ある価値をさらに魅力的にする、そして価値を人に知ってもらい継承していく、それが観光業なのだと知り、とても魅力的な必要な仕事だと思いました。 とても楽しく、とても勉強になりました。
今回の講演は、学生にとって観光学の広がりと社会とのつながりを実感し、今後の学びに向けた新たな発見を得る貴重な機会となりました。本学部では、今後もこのような実践的な学びを通じて、学生の探究心を育んでまいります。
関連リンク
- バリューマネジメント株式会社
https://www.vmg.co.jp/ - グローバル学部日本語コミュニケーション学科
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/faculty/global_studies/japanese_communication/