法学部政治学科の渡辺 恵子ゼミでは、行政学と公共政策を学んでおり、学生が実際の行政活動に触れる機会も重視しています。その一環として、7月10日に、3年生と4年生合同で、羽田空港の敷地内にある国土交通省東京航空局東京空港事務所とJAL機体工場の見学を行いました。
東京空港事務所では、はじめに、羽田空港の拡張の歴史や概要(総面積、旅客数、年間発着回数、滑走路の本数と構造など)、管制業務、空港の管理・運営などについて、職員の方から説明を受けました。その後、管制塔に移動し、航空管制官が仕事をしている直下の、羽田空港全体が見渡せるフロアから、航空機が発着する様子を見学しました。学生は、「空港の中で公務員が働いていることを初めて知った。」「羽田空港の広さ(渋谷区と同程度)に驚いた。」「風の向きで飛行機が進む方向が変わることを初めて知った。実際に管制塔から見ると、他のルートとぶつからないようにしている様子が分かりやすく、とても感動した。」「1日当たり1,300回以上も発着しているなかで、複数の航空機を同時に管理する管制官の冷静かつ迅速な判断力に驚いた。」と感想を述べていました。


その後、JAL SKY MUSEUMに移動し、フライトを支えるスタッフの仕事内容の展示や、史料展示を見た後、JALのスタッフの方の案内で機体工場を見学しました。実際にメンテナンスを受けている航空機を間近に見ながら、スタッフの方から、機体整備の方法、航空機の種類や構造などについての説明を受けました。
学生は、「東京空港事務所、管制塔とJAL機体工場の見学を通じて、航空業界の安全と効率を支える現場の緊張感と高度な技術を実感した。」「機体工場では、整備士たちが厳格なマニュアルとチェック体制のもとで飛行機の安全を確保している様子を目の当たりにし、日々の移動が多くの人の努力によって支えられていることを改めて理解した。」「東京空港事務所を管轄している国土交通省とJAL、ANAを始めとした民間会社が協力して空港を運営していることが分かった。様々な社会問題に取り組む中で官民の連携は重要であり、行政の公的な制度力と民間の創造力を掛け合わせられればもっと良い社会にできるのではないか。」「羽田空港には、JALやANAの職員だけでなく、税関職員、入国審査官、航空管制官、入国警備官、検疫担当官、国土交通省職員や気象庁職員などの公務員も勤務しているとのことで、公私の様々な組織の職員が働いていることに驚いた。」と、認識を新たにしていました。

