9月16日、経営学部経営学科の「経営フィールドワーク入門」で、グループで取り組む陶芸作品制作を通じて、経営学を体験することを目的とした授業を行いました。
「経営フィールドワーク入門」は経営学科1年生の必修科目であり、様々な経験を通じて経営学の奥深さに触れることにより、より実感を持って学科科目の学びを深められることを期待しています。
学生たちは10名程度のグループに分かれ、「全く同じ形・品質の急須をグループの人数分制作する。」という課題に取り組みました。作り方はプロに教わりながら、しかし作業の進め方はグループで話し合って決めます。
制作にあたって、学生には事前に「分業」と「グループとして機能するために考えるべき点」について、これまで授業で扱った内容も踏まえてレクチャーを行いました。レクチャーの内容を受けて、グループごとに早速、粘土を手に取っていきます。


グループによって進め方や進み具合には様々な差が見られました。役割に沿ってスピード感を持って進めるグループ、互いの進行状況を確認しながら進めるグループ、完成が近づき、課題内容を改めて振り返り、試行錯誤するグループもありました。
参加した学生からは「分業には『垂直分業』と『水平分業』があり、この急須制作では主に水平分業の難しさ、つまり品質や形の統一を図る必要性が浮き彫りとなりました。」「今回のフィールドスタディーは単なる陶芸体験ではなく、チーム作業の中で協働の重要性やコミュニケーションの役割を学ぶ場になりました。」「バーナードの組織の三要件である『共通目的』『協働意思』『コミュニケーション』は、集団が機能するための基盤であり、特にコミュニケーション不足は分業を形骸化させる危険があると理解しました。」といった感想が寄せられました。


コメント
■経営学部経営学科 新津 泰昭講師
今回の陶芸制作を通じて、分業の難しさ、やっていく過程で修正する大切さ、グループとしてパフォーマンスを発揮するために何が大事なのかなどを学び取ってもらえたと思います。経営学を学ぶうえでは、理論だけを学ぶのではなく、理論と現実の往復運動をすることが極めて大切です。今後も実体験と経営学の理論を結びつけながら経営学の理解を深めていってもらいたいですね。