狂言の創作に挑戦―小説・アニメ・マンガを素材に―
11月20日と12月11日の2日間、日本文学文化学科の三浦 裕子教授が担当する能・狂言プレゼミは、大蔵流狂言師の山本 則秀先生をゲストスピーカーに迎え、特別授業を開催しました。
当日に向けて学生は、新作狂言にふさわしいと思われる作品を小説・アニメ・マンガなどから探すことから始めました。台本執筆にあたっては、狂言の本質のひとつである言葉遊びを入れるようにしました。
狂言の技を学ぶ―山本則秀先生による指導とテキスト・リーディング―
山本先生は学生とともに台本の一部をテキスト・リーディングされ、狂言にふさわしい言い回しなどを教えてくださいました。学生は、山本先生の発声法とセリフ術に圧倒され、山本先生は学生が選んできた作品の多様性や現代的なテーマに興味を抱いてくださいました。


体験から得る学び―「狂言の中に飛び込んだような気持ちになった」―
アニメ「斉木楠雄のΨ難」をもとに台本を執筆した学生は「喧嘩の末のどんでん返しの一幕を、誤解が生みだした騒動の狂言として台本を仕上げました。テキスト・リーディングはあっという間に終わってしまって、思い返してみても貴重な時間でした。」と話しました。
また、山本先生の実演とお話をうかがい、受講した学生たちから「山本先生の、女性役と男性役の声の使い分けや演技の違いを体感しながら、テキスト・リーディングを行うことができました。」「自分の書いた台本を隣で読んでいただき、山本先生の発声や表現する世界観に圧倒されました。狂言の中に飛び込んだような気持ちになり、狂言鑑賞とは異なる、貴重な経験ができました。」「狂言における子方(子供が演じる役割)の表現と、自分の選んだ作品の表現に通じるものがあると解説いただき、新たな発見がありました。」といった感想が寄せられ、狂言への理解を深めるとともに、3年次以降の学びにつながる貴重な機会となりました。

関連リンク
- 文学部日本文学文化学科
https://www.musashino-u.ac.jp/academics/faculty/literature/japanese_literature_and_culture/ - 【報告】ゼミフェス2025【武蔵野大学文学部】
https://note.com/mu_nichibun/n/n1acef09da12c