10月10日、薬学部薬学科の学生がツムラ茨城工場のツムラ漢方記念館・薬草見本園・生薬倉庫・中央制御見学室を見学しました。ツムラ漢方記念館は、漢方医学のルーツや漢方の歴史を学び、実際の生薬を見て、触れて、香ることができる施設です。
※ツムラ漢方記念館の見学は、主に医療関係者のみに限られています。
現在、約80%の医師が漢方薬を日常診療で処方しています。臨床で適切に漢方薬を扱えるように、薬学部生は漢方薬の知識を習得する必要があります。ツムラ漢方記念館では、担当の方から漢方やツムラの歴史、漢方薬の製造工程、品質管理などについて説明を受けました。また、約70種類の生薬を直接手に取り、香りを体感しました。生薬の中には、セミの抜け殻(蝉退(センタイ):消風散の成分の1つ)もあり、皆さん興味津々で触れていました。薬草見本園では漢方薬の原料となる植物に触れ、生薬倉庫や中央制御見学室では工場へ届いた生薬の保管法や、漢方薬ができる工程などを見学しました。



参加した1年生からは「漢方を飲んだことはあっても、どのように作られているのかなどわからないことが多かったが、詳しく学べた」「漢方薬に対する興味や学習に対する意欲が格段に大きくなった」といった感想が、4年生からは「製薬会社に興味があったので訪れる機会をいただけたことは大変嬉しかった」などの感想が寄せられました。
なお、今回の見学会には千代田高等学校の1年生5名も参加しました。参加した高校生は「漢方について詳しいことはよく知らない状態で参加したが、一からわかりやすく説明していただいた」「大学の先生方も優しく接してくださって満足度も高かった」と話し、今後の学びにつながる貴重な経験となりました。