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まちと人をつなぐ建築提案が高評価─工学部建築デザイン学科卒業生が「第32回インテリア学会卒業作品展」で銀賞を受賞─

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建築デザイン学科卒業生が卒業制作展で銀賞を受賞

工学部建築デザイン学科卒業生の中川 鈴さんが、日本インテリア学会が主催する「第32回インテリア学会卒業作品展」において、銀賞を受賞しました。

建築・インテリア分野の全国規模コンペティション

日本インテリア学会が主催する「インテリア学会卒業作品展」は、建築・インテリア・空間デザイン分野で学ぶ学生が、卒業制作を通じて発想力・表現力・社会性を発揮する全国規模のコンペティションです。本展は1994年の第1回開催以来、「教育機関におけるインテリア教育の成果を社会に発信する」ことを目的に継続的に開催されており、単なる競争ではなく、多様な教育・デザイン実践を共有する場として位置づけられています。
今回は、過去最多となる50校(大学41校、大学院1校、大学校2校、短期大学1校、専門学校3校、高等学校2校)が参加。全国の教育機関から選出された優秀な卒業制作をオンライン上で展示されています。

オンライン展示はこちら 
(公開時期:2025年11月18日~2026年1月25日)

“はみ出す行為”から生まれる、まちとの新しい関係

受賞作品:「はみだすモノ、彩るまちかど」

本作品は、既存のまちの断片を活かしながら、まちとつながる空間や建築を生み出すことをテーマにした提案です。東京・高輪エリアの低層住宅が密集する地域を対象とし、地域の高低差や入り組んだ路地空間に着目。そこに、人々の小さな創作行為(デザインや施工を含む)を通して、まちの随所に“佇む場”を生み出すことを試みています。これらの空間は、仕上げ素材に至るまで丁寧に計画されており、都市の中で希薄になりつつあるコミュニティを再生する可能性を秘めています。

本作のオンライン展示はこちら

日常的な建築的アクションでまちをつなぐ発想が高評価

「はみだすモノ、彩るまちかど」は、日常的なスケールの建築的アクションによって、まちの周辺エリアをゆるやかにつなぐという新しい発想が特に高く評価されました。既存のまちの要素を活かしながら、人々が日常の中で自発的に空間を使いこなす「はみ出し」のような行為を促す仕組みが具体的に提案されています。

受賞者コメント:人の営みや地域の記憶に寄り添う建築を目指して

中川 鈴さん(工学部建築デザイン学科 2024年度卒業生)

これまでの設計課題でも一貫して取り組んできた「建築によって街の風景をつくる」という自分の中のテーマを、今回の卒業設計でも大切にしました。今回の対象は、東京・高輪の低層住居が密集するエリアです。まちの高低差や入り組んだ街路、路地の魅力に着目し、既存のまちの要素を活かしながら、人々が日常の中で自発的に空間を使いこなす「はみ出し」のような行為を促す仕組みを提案しました。小さな創作行為の積み重ねによって、まちに新たな表情やつながりを生み出すことを目指しました。
この経験を通じて、今後は人の営みや地域の記憶に寄り添いながら、柔らかくまちとつながる建築のあり方を探求していきたいと考えています。制作にあたりご指導くださった先生、そして意見を寄せてくれた仲間に心より感謝申し上げます。

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