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お知らせ

全国11組の出展者に選出!―「アーキテクツオブザイヤー2025」で工学部建築デザイン学科の太田 裕通講師が入選―

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全国11組の出演者に選出

全国の若手建築家による展覧会、「アーキテクツ・オブ・ザ・イヤー2025」(主催:一般社団法人 日本建築設計学会)において、工学部建築デザイン学科の太田 裕通講師が共同主宰するデザインユニット「OKAAA」の作品が入選しました。

全国から集う若手建築家の登竜門

「アーキテクツ・オブ・ザ・イヤー」展は、日本の建築デザイン界の未来を担う若手建築家を発掘し、その革新的な作品を紹介する場として注目されています。
全国から多数の応募があった中、コミッショナーによる厳正な審査を経て、全11組の入選者の一組として名を連ねました。

展覧会概要

Architects of the Year 2025
(アーキテクツ・オブ・ザ・イヤー2025)


開催期間:2025年10月25日~11月9日
会場:日本橋の家(大阪市中央区日本橋2-5-15)
主催:一般社団法人 日本建築設計学会

(PDFデータダウンロード)

作品紹介 ―風景の風向き「側の家」―

太田 裕通講師、北村 拓也氏(OKAAA)

変わりゆく地域に対して建築は何ができるか。大阪府枚方市・野村元町は淀川水系に沿った農村集落で、江戸期の家屋や蔵、路地や小さな神社などの断片が残る一方、高度成長期以降のスプロールや近年のミニ開発により、風景は大きく変容してきた。本敷地は築150年の母屋に隣接し、農村集落と新興住宅地の“はざま”に位置している。地域に散在する蔵や小屋の佇まい、路地のスケール、門と車庫の混交、重なり合う屋根、そうした断片を拾い集め、現代の住まいへ再編集した。若い家族と犬のための平屋は、ずらしながら重なる9枚の屋根で構成され、農村集落に蓄積された時間を眼差しつつ、“はざま”をやわらかく取り持つ。敷地の東西南北に5つの庭を設け、多様なふるまいを受け止めながら、縁側や庇を介して日常と外部環境をつなぐ。各時代の痕跡を受け入れつつ、風景の風向きをそっと変える。小さな応答としての建築である。

(カメラマン:新山 源一郎氏)

コメント ―人と地域に寄り添う建築を目指して―

太田 裕通講師(工学部 建築デザイン学科)

このたび「アーキテクツ・オブ・ザ・イヤー2025」に入選することができ、大変嬉しく思っております。全国から選ばれた気鋭の建築家のみなさんと共に展示の機会をいただけたことは、私たちにとって大きな励みであり、日々の研究と実践をさらに前へ進める力となります。今回の展示は、実際に設計し、つくられていく建築に対する私たちの考えを示す、貴重な機会となりました。私たちは「人と人、そして環境との関わりの中から立ち上がる建築」を構想したいと考えています。ひとつの建築を考えることは、地域社会の記憶や風土、そこで暮らす人びとの関係を丁寧に見つめることと同義だと捉えています。それはまた、デザインの射程をできるだけ遠くに、社会の奥行きへと伸ばしていきたいという願いでもあります。今後も、人の暮らしの中にある小さな声や関係を大切にしながら、地域に寄り添う建築へ挑戦してまいります。この展覧会をひとつの節目として、さらなる探究へと歩みを進めていきたいと思います。

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