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アフリカ、ルワンダでボランティアに参加してみた!

No.020

グローバル学部 グローバルビジネス学科 3年

藤田 あみ さん

※所属・内容は取材当時(2024年6月)のものです。

活動について

私は高校時代のSDGsの授業で「子どもの貧困」に興味を持ち、将来はシングルマザーを対象としたソーシャルビジネスを立ち上げたいと思っていましたが、大学生活の中で自分の将来につながるような具体的なアクションを起こせていませんでした。そこで昨年末に、若年妊娠の多い発展途上国、中でも「アフリカに行ってみたい」と思い立ちました。

アフリカのボランティアを調べてみると、アフリカ中部にある小さな国ルワンダでシングルマザーとその子どもたちの貧困解決を目的としたソーシャルビジネスを立ち上げている山田美緒さんという方を発見しました。私は、自分のロールモデルとなり得るような山田美緒さんの存在に「絶対に会いに行かなければならない!」と思うようになりました。さらに調べてみると、その方が運営している「KISEKI」という団体が学生ボランティアを募集していたこと、ルワンダはアフリカ大陸内随一の治安の良さでアフリカ初心者にはうってつけだったこともあり、春休みのルワンダ渡航を決定しました。

ルワンダまでは日本から乗り継ぎ2回でトータル24時間ほどです。やっとの思いで到着したルワンダは、肌を撫でるような優しい風と、太陽の明るさに包まれた、気持ちの良い国でした。最先端を感じさせるような東京の雰囲気とは異なり、ルワンダはどこか懐かしさを感じさせる街並みで人もどこか忙しそうな日本とは違い、歩くスピードもゆったりで時間の流れが1/2のような感覚でした。

ルワンダでは美緒さんが家族と過ごす家に宿泊させてもらい、日中は美緒さんが運営するナーサリーと呼ばれる託児所と幼稚園、そして若年妊娠してしまった女性たちのための職業訓練施設でボランティアをしました。託児所と幼稚園には子どもが80人ほどいて、子どもたちの遊びや食事のサポートをしました。一方、ナーサリーで働く女性たちはほとんどがシングルマザーで、スラムや施設から1時間半ほど離れた農村で生活をしている方が多くいました。施設ではキテンゲという伝統的なアフリカの生地を裁縫して服を作っています。女性の中に英語を勉強している方がいて、英会話のレッスンをお手伝いしました。またKISEKIのプログラムで「スラム」と「農村」を訪問しました。初めて見たスラムの光景からは絶望に似た「無力感」と「絶対的貧困の存在」を感じました。しかし、続いて向かった農村は豊かな自然に囲まれた土地で、神秘的とも言えるような地球の美しさを感じることができました。

今後の目標

ナーサリーで働く女性たちは、「私は今幸せだ!」と声高らかに伝えてくれました。‟将来は貧困で悩む人たちの生活水準を向上させたい” ‟向上させることが幸せにつながるだろう”と私は信じていましたが、生活水準は低くても幸せだと胸を張り、まっすぐな瞳で伝えてくるルワンダ人によって、その認識が揺らぎました。私の中にあった「当たり前」が崩れた瞬間です。

ルワンダから帰国して今は、来年に控えているアメリカ留学に向けて準備を進めています。早く大学を卒業してすぐに起業したいと思っていた自分の考えを改め、一度留学することに決めました。なぜなら今回のボランティアを通じて「世界にはまだ知らないことがたくさんある」ということを知ったからです。「本当に彼女たちが困っていることは何なのか」「どのような支援が必要なのか」「そもそも支援を求めているのか」を日本の外側から改めて見つめ直してみたいと思います。

夢は変わりません。いつか必ずシングルマザーを対象としたソーシャルビジネスを立ち上げます。世界の幸せをカタチにするために、「世界を知ること」の第一歩を私は今、踏み出しています。

関連URL

ルワンダのスラムにて

ルワンダの農村。目の前に広大な自然が広がる

穏やかさを感じさせるルワンダの首都キガリ