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子どもたちの幸せのため、子どもの権利や居場所を守りたい!/人間科学部社会福祉学科 全員挑戦ソーシャルアクション!【第2回/全5回】

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人間科学部社会福祉学科では2年次に「発展ゼミナール」という必修授業を行っています。発展ゼミナールでは、学生全員が「ソーシャルアクション」に取り組みます。
ソーシャルアクションとは、人々の生きづらさを生み出す原因となっている社会構造そのものに働きかけを行うメゾ・マクロレベルのソーシャルワークの活動です。各クラスで3~4人の小グループを作り、夏休み前から準備をはじめて、身近な社会問題の解決、軽減に向けた活動を実際に行ってきました。
今年度は、全クラス合わせて43のアクションを起こしました。第2回は中西 真准教授のクラス内の3つのチームの活動を紹介します。

子どもたちの「自分らしさ」を守るために:小学生向けパンフレットを制作、配布

まずは、「子どもの権利条約を広めること」をテーマに掲げたチームの活動を紹介します。学生たちは、子どもたちが自分らしく安心して過ごせる社会を目指し、子どもの権利条約を知ってもらうためのパンフレットを制作しました。
「子どもの権利条約」は、18歳未満のすべての子どもの権利を保障する国際条約ですが、子どもたち自身がその内容を知る機会は限られています。そのため、「差別の禁止」や「子どもの意見の尊重」など、条約の4つの原則をわかりやすく伝えることを重視しました。制作の過程で、大学生にアンケート調査を行い、専門家の助言も受けながら試行錯誤を重ねた結果、「小学校高学年向け」と「小学校低学年向け」の2種類を制作する方向に決まりました。

完成したパンフレットは、西東京市立田無柳沢児童センターで実際に配布し、パンフレットを読んで感じたことをヒアリングすることができました。高学年層からは「内容が分かりやすかった」「理解できた」という回答が得られた一方で、小学校1年生は大半が「わかりにくかった」「理解できなかった」という回答でした。まだ習っていない漢字を使ってしまったり、「伝えたいこと」を大切にするあまり、情報量が多くなってしまったことも一因と考えました。

児童・生徒の大切な居場所を守るために:安全面に配慮しながら、支援が必要な子どもたちへ情報を発信

続いて、「教育格差」をテーマに、児童・生徒の居場所を守るために活動したチームを紹介します。学生たちは西東京市立柳沢中学校の放課後カフェ「やぎカフェ」や、小中学生対象の学習支援や居場所づくりなどを行っているNPO法人「猫の足あと」にインタビューを行い、こうした場所があるということを、支援が必要な子どもたちに情報提供できることを目指して活動しました。

インタビューを通して、各場所が利用する児童・生徒にとって大事な居場所になっていること、児童・生徒の思いや過ごし方を否定せずに寄り添って迎え入れていること、地域やボランティアのつながりが重要な役割を担っていることがわかりました。一方で人手不足や、活動を継続する財源の問題、安全面などを考慮した制約などもあり、私たちの「掲示物で情報を発信し、支援が必要な子どもたちに伝える」活動には、考慮すべき点や発信方法の課題があることもわかりました。まずは、こういった活動に関心のある人と活動団体をつなぐような取組を行い、人手不足の問題を解消したり、子どもの目線に立って伝えるべき情報を考えていきたいと思いました。

西東京市の子どもの居場所に関する情報を広めるために:イベントカレンダーや居場所マップを制作

最後に紹介するのは「子どもの居場所づくり」をテーマに掲げたチームの活動です。居場所づくりという着眼点は前のチームと同じですが、このチームの学生たちは西東京市ワイワイトーク(子ども会議)で上がった子どもの「イベントに参加したいが、イベント情報の取得が難しい」「ボールが使える公園かどうか、行ってみないとわからない」などといった声から、西東京市の子どもの居場所に関する情報を広めるための活動をテーマに設定しました。

さっそく、イベント情報をまとめたカレンダーや、ボール遊びができるかの情報も加えた子どもの居場所マップを制作しました。同時に、児童館や公民館などの利用実態やイベント情報を知るため、取材を行いました。また、カレンダーやマップはただ作るだけでなく、見てくれた子どもを対象にアンケートを実施し、改善を重ねました。アンケートはシールを活用するなど、子どもが回答しやすいように工夫しました。

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コメント

■西東京市市役所 子ども若者応援課 越川 様
活動する学生さんが、一つの方法ができなくても、代替案を用意して妥協なく、柔軟な姿勢で活動されていたのがとても良かったと感じました。
また、市がパンフレットやマップなどを作ると、市が把握しているすべての情報を載せようとしがちですが、今回実際に利用者・対象者である子どもに意見を聞き、子ども目線で必要な情報だけを載せて作成していらっしゃり、「実際に使いやすいもの」になっていた点も素晴らしかったです。
みなさんが「こうしたい」「こうなったら良いな」と思うことは、多くの市民の方が思うことだと感じます。また市の職員だけでは達成が難しいことも、みなさんに力を貸していただければ実行できることも多くありますので、引き続きみなさんの「こうしたい」を市に伝えていただき、実行にお力を貸していただけると嬉しいです。

■中西 真准教授(人間科学部社会福祉学科)
2025年度の社会福祉発展ゼミナール・中西クラスでは、①子どもの権利条約、②子どもの居場所、③教育格差、④移動販売車、⑤社会的孤立、⑥人権問題をテーマとした6つのグループがあり、西東京市子ども若者応援課、児童青少年課、学校、児童館等に協力を得て活動を進めて発表にまとめた3つのグループが今回の記事で取り上げられています。
社会福祉発展ゼミナールでは、学生自身がテーマを考え、問題意識を持ってグループを形成し、ソーシャルアクションをしていくことが1つの特徴で、様々な機関、施設等の方々に依頼して協力を得ながら進めてきました。初めはグループで話して予定を合わせるのも一苦労な様子でしたが、最終的には授業期間内にすべてのグループが発表の形にできて何よりです。
社会福祉発展ゼミナール、とくにソーシャルアクションにおける社会の中でのかかわりを通して、社会課題の解決に向けて問いを立て、何かを考えて伝えて実行し、当初思っていた活動が状況としてしづらいことだと判明して変更し、新たなアイディアを検討したこと、グループの活動で工夫してきたこと等を今後、実習や社会での活動、仕事等をしていくときの力としていかしていってほしいと考えています。

学生のソーシャルアクションの実現においては、学内外の多くの方々のご理解やご協力をいただきました。心より御礼申し上げます。

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