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学長就任のごあいさつ

次の100年へ向けて
武蔵野大学の未来を共に築く

武蔵野大学学長 小西 聖子

このたび、2025年4月より武蔵野大学の学長に就任いたします小西 聖子でございます。武蔵野大学は2024年に創立100周年を迎えました。本学の建学の精神である「仏教の根本精神である四弘誓願(しぐぜいがん)を基礎とする人格教育」を掲げ、長い歴史の間に多くの人材を輩出してきました。その使命を受け継ぎながら、次の100年に向けて、これからの社会に求められる大学像を皆さまと共に形作っていく所存です。

AIの発展などによる社会の変化は、これまでにないほど速くなっており、世界全体を揺るがしています。遠い未来を見通すことは今や至難の業ですが、学生の皆さんにはその新しい世界を力強く生き抜き、自分も含めた世界の幸せを実現していただきたいと思っています。本学のブランドステートメントである「世界の幸せをカタチにする。」は、決して容易に実現できるものではありません。しかし、それぞれの多様な一歩によって確実に前進することができます。学生の皆さんには、「幸せ」や「自分にできること」について考え、それぞれの気づきを得てほしいと願っています。その積み重ねが、やがて社会全体のウェルビーイングへとつながっていくのです。

このような学生を育てようという目標のもと、本法人では「学校法人グランドデザイン」を策定し、大学においてもこれを基盤に第二期中期計画を推進しています。この計画では、ウェルビーイング社会の創造と形成に貢献する人材の育成を目指し、「スチューデント・サクセス」の実現を掲げています。「スチューデント・サクセス」とは、学生一人ひとりが自らの将来像や目標に向かって成長実感を得て、社会に貢献できるスキルやマインドを修得することを意味します。

さらに、本学は「学校法人武蔵野大学 ダイバーシティ・エクイティ&インクルージョン(DEI)推進宣言」に基づき、多様性を尊重し、誰もが学びの機会を得て、活躍できる環境づくりを推進しています。多様な価値観を持つ学生や教職員が互いに学び合い、成長できる環境を作ることは、グローバル化が進む社会において不可欠です。この精神をさらに強化し、すべての人々が個性を尊重され、共に学び合うことができるキャンパスを実現していきます。

私自身、精神科の医師として人の心と向き合い続けてきました。人の心は、一人ひとり異なり、学びや出会いを通じて広がり、自己への理解が深まっていきます。大学は、単に知識を得る場ではなく、それぞれの心の成長を支え、多様な価値観が交わることで新たな気づきを生む場所であると思います。創立100周年を迎えた武蔵野大学が、次の100年に向けてさらに飛躍し、多様な価値観が響き合う場として、学生一人ひとりの成長を支え、教職員、卒業生、地域社会の皆さまと共に手を携えて歩んでまいります。どうぞ変わらぬご支援を賜りますようお願い申し上げます。

令和7年4月1日
武蔵野大学学長 小西 聖子(Takako Konishi)