学長ごあいさつ

武蔵野大学は、仏教の四弘誓願の精神を建学の基盤とし、創立者である高楠順次郎博士の志を受け継ぎながら、「生きとし生けるものの幸せ」を願い実現しようとする人を育てることを使命として歩んできました。本学の掲げる「世界の幸せをカタチにする。」というブランドステートメントは、その願いを社会の中で具体の実践へと結びつける決意を示しています。
女学校として始まった学び舎は、百年を超える歩みの中で姿を変え、総合大学として多様な専門性を育む場へと広がりました。しかし、変わらないものがあります。それは、自分を大切にしながら、同時に他者の幸せにも目を向け、行動できる人を育てたいという願いです。
未来が見通しにくい時代において、本当に力となるのは、正解を覚えることではなく、現実の中に身を置き、人と出会い、考え続ける経験です。だからこそ本学は、教室での討論や探究に加え、地域や企業と連携するフィールドスタディーズ、海外での学修や交流など、社会へ踏み出す機会を数多く用意しています。多様な背景をもつ人々との出会いが、視野を広げ、自分自身の可能性を見いだすきっかけになるからです。またAIなど、未来の基盤となる技術について全学生が学べる機会も用意しています。
大学とは、完成された人が集まる場所ではありません。迷いながらも前に進もうとする人が、自らを知り、他者へのまなざしを育てていく場所です。私たちはその歩みを支え、皆さんとともに未来を創っていきたいと願っています。
その時間がいつの日か、「この大学に入ってよかった」という確かな実感として心に残ることを願っています。
令和8年4月1日
武蔵野大学 学長 小西 聖子(Takako Konishi)