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数理工学センター

センター長挨拶
数理工学は
基礎科学から
社会への応用への
第一段ブースター
数理工学センター長 時弘 哲治

工学部 数理工学科 教授
2023年度に武蔵野大学数理工学センター長を前任の坪井俊先生から引き継ぎました。

工学とは、数学と自然科学を基礎とし、ときには人文社会科学の知見を用いて、公共の安全、健康、福祉のために有用な事物や快適な環境を構築することを目的とする学問です。その価値は、地球規模での人間の福祉に対する寄与によって判断されます。

数理工学は、工学の一分野として、日々発展を続ける基礎科学を用い、工学の基盤となる理論構築、手法・技術開発を目標としています。用いられる基礎科学は、数学・物理学の基礎理論、電子計算機を用いるアルゴリズム、数値解析などはもとより、近年のAIの発達に伴うビッグデータ解析や機械学習、量子計算なども含まれます。そのため、数学、物理学、情報学などと関係が深く、また、金融、スポーツ、生命科学など、非常に幅広い研究対象を持ち、工学の中でもとりわけ学際的な分野と言えます。

SDGsに示される累積した課題や、急激な社会変化のもたらす新たな課題に対応するためには、まず、ものごとの本質を論理的に把握し、最適と考えられる方針を示し、使用する手法や技術を見出す、あるいは新たに構築することが必要です。数理工学は、この役割を担うことができ、その学際性を生かして諸科学や産業界と連携し、現代社会の様々な課題解決に貢献しています。

このように現代社会で必要とされる数理工学の教育研究について、教育を担う数理工学科、大学院数理工学専攻とともに、研究面で数理工学を深め、諸科学や産業界との協働を促進する場が、武蔵野大学数理工学センターです。数理工学センター設立の経緯につきましては、初代のセンター長を務められた薩摩順吉先生の文章をご覧いただきたく存じます。

数理工学センターが全国ひいては世界の数理工学研究の拠点となるよう国内外の研究機関との連携を積極的に進めてまいる所存です。

今後とも皆様のご指導ご支援を賜りますようお願い申し上げます。

数理工学センター設立の経緯

2015年4月、武蔵野大学工学部数理工学科を開設しました。
設立趣意書では、数理工学科は「数理工学の専門能力を身につけ、持続可能な社会構築に向けて主体的に参画する人材、例えば自然現象や社会現象をモデル化して理解し、システム設計に応用することができる人材や、蓄積されたデータ同士の相関関係などを分析し、問題の本質を捉えた上で課題解決できる人材(データサイエンティスト)を育成する」ことを目的としています。
数理の中には数学はもちろんのこと、物理や情報も含みます。数理工学科では、高度情報化社会で不可欠な数理工学的手法を習得します。対象は三つに分けることができます。

一つは自然現象・社会現象の本質を抽出して数理モデルを構築し、その数理的解析から得られる知見をシステム設計に応用する現象数理。
二つ目はたとえば、輸送問題におけるネットワーク形成や、物流拠点の最適配置に対して、代数的な考え方を用いて解決策を考える構造数理。
最後は、蓄積されたビッグデータについて、データ同士の相関関係などを分析し、問題の本質を捉えた上で課題解決を図る統計数理です。

こうして設立された数理工学科の教育を研究面から支えるために、学科開設と同時に研究拠点として設置したのが、数理工学センター(英語名: Musashino Center of Mathematical Engineering, 略称:MCME)です。
現在の数理工学は生命情報科学、環境物理学、渋滞学、高度医療情報解析等のように社会と密接な関係を有する分野との連携も広がってきています。また、現代社会は数理工学を学んだシステムエンジニア、金融アナリスト等のように複数の研究分野の垣根を越えたこれまで以上に幅広く専門的かつ高度な知識や技術を習得した人材を必要としています。
そのため、数理工学センターでは学生へのコンピュータに関する専門的な知識・技術をサポートする教員を配置し、研究支援を実施することにより、今後要求される人材を社会へ送り出すことも目的としています。
数理工学センターは、2015年10月明治大学先端数理科学インスティテュートと、研究活動の推進とその成果の普及を促進し、学術研究の発展に寄与することを目的に、研究協力に関する協定を締結しました。
この協定により、今後同大学との研究協力によって異分野融合の研究などを行い、幅広い研究分野が推進されることを期待しています。
このように数理工学センターは、専門的知識、高度な技術を有する優秀な人材を育成することや数理工学に関連した研究を発展させることはもちろんのこと、学内外から数理工学分野等に関するさまざまな情報・知見・知識の研究情報を集約した上で、その情報を基に研究をさらに発展させ、情報発信を積極的に行うことにより、数理工学研究の循環を生みだすことも目指しています。
さらに、この研究の循環が、本学が位置する有明という東京湾岸の立地を生かし、学問領域にとどまらず産学官が融合した新たな環境をつくり、臨海副都心に誘致された企業等と連携して情報発信を行い、日本のみならず世界の数理工学研究の中心拠点となることを目指しています。

数理工学センター長(2015~2019年度)
薩摩 順吉

研究員

 

氏 名

所属等

センター長

時弘 哲治

本学工学部数理工学科 教授

センター員

阿部 修治

本学工学部数理工学科 教授

センター員

上山 大信

本学工学部数理工学科 教授

センター員

木下 修一本学工学部数理工学科 教授

センター員

櫻井 建成本学工学部数理工学科 教授

センター員

高石 武史

本学工学部数理工学科 教授

センター員坪井 俊本学工学部数理工学科 教授

センター員

西川 哲夫

本学工学部数理工学科 教授

センター員由良 文孝本学工学部数理工学科 教授

センター員

松家 敬介

本学工学部数理工学科 准教授

センター員

佐々木 多希子

本学工学部数理工学科 講師

センター員

森 竜樹

本学工学部数理工学科 講師

客員研究員

薩摩 順吉

東京大学 名誉教授
本学 名誉教授

客員研究員神谷 亮神奈川工科大学教育開発センター 講師

客員研究員

竹内 康博

青山学院大学理工学部 客員教授

客員研究員

田中 健一郎

東京大学大学院情報理工学系研究科 准教授

客員研究員辻川 亨宮崎大学 名誉教授

客員研究員

友枝 明保

関西大学総合情報学部 教授

客員研究員間田 潤日本大学生産工学部 教授

客員研究員

松木平 淳太

龍谷大学理工学部数理情報学科 教授

客員研究員

森田 善久

龍谷大学 名誉教授

客員研究員

山中 卓青山学院大学理工学部 准教授

客員研究員

四ッ谷 晶二

龍谷大学 名誉教授
(令和5年4月1日現在)

お問い合わせ

数理工学センター
住所:〒135-8181 東京都江東区有明三丁目3番3号 有明キャンパス 
TEL:03-6865-8051 
E-mail:mcme@musashino-u.ac.jp
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