HOME教育学部文学部日本文学文化学科

教員紹介

各教員のプロフィール、専門分野、授業についての他、影響を受けた本

  • 土屋 忍

  • Shinobu Tsuchiya

教授 文学部長

文学×世界×人生

「学士」は政治経済学です。東南アジアでゼミ合宿を行い、まじめに就職活動をして就職しました。勤務を続けていたら命を奪われていたと思います。「修士」は国際文化です。「24時間働く昭和のサラリーマン」のように勉強しました。「博士」は文学です。世界と人生を教えてくれるのは文学しかありませんでした。専門は日本近現代文学。ゼミでは文学作品をとりあげて議論をします。2023年度で卒論ゼミが20期を迎えます。卒業したらたくさん酒を呑みます。
小学生の時には、赤塚不二夫『天才バカボン』や手塚治虫『ブラック・ジャック』を読み、世の中を斜めにみる愉しみをおぼえました。やさぐれていた中学時代には、ドストエフスキー『罪と罰』や稲田耕三『高校放浪記』を読み、生きる希望を得ました。宮澤賢治や柳田國男に出会い、東北を旅しました。高校時代には、坂口安吾『白痴』や吉行淳之介『砂の上の植物群』を読み、文学的な興奮を知りました。大学時代には、村上龍『愛と幻想のファシズム』、アゴタ・クリストフ『悪童日記』、阿佐田哲也『麻雀放浪記』などを読み、友人たちと語り合いました。ありとあらゆることを、文学を通して捉えてみたいと思います。

 

  • 楊 昆鵬

  • Kunpeng Yang

教授 学科長

和漢融合の魅力を楽しみたい

大陸の黄土高原からやってきて、長らくこの緑の列島で過ごしています。専門は古典韻文(聯句、連歌、和漢聯句、漢詩)や和漢比較文学。講義は「漢文学」「漢文訓読学」「日本漢文学」などを担当しており、ここ数年のプレゼミやゼミでは、古代日本人がどのように漢詩文を理解し、和歌などと融合していたかを分析しています。
二十数年前に石川忠久『漢詩観賞事典』に出会ってすっかり訓読法に魅了され、また諸橋轍次『大漢和辞典』の序文を読み、学問への敬意が深まりました。高校生や大学生の皆さんには、漢文の音読・朗読を強くお勧めします。最初詳しい意味や文法が分からなくても、たくさん読むうちに感覚が掴めてきます。

 

  • 岩城 賢太郎

  • Kentaro Iwagi

准教授

文学研究・芸能研究を行きつ戻りつ

筑波大学大学院に進学後、能楽を中心に勉強を始めましたが、特に『平家物語』等の軍記に取材した能や近世初期の浄瑠璃を対象として研究を進めて来ましたので、自身の専門を、特定のジャンルや文学作品で示すことが難しいように感じます。本学に赴任する前は、宇部高専の国語科教員や国文学研究資料館の研究員を勤めていました。学科では中世文学分野のゼミを中心に、教育学科や通信教育部の授業も担当しています。
私の大学院指導教員の犬井善壽先生のお師匠様に、小西甚一という『日本文藝史』(全6巻、講談社)を著された先生がいるのですが、私の勉強は小西先生の世阿弥作品の分析を辿るところから始まりました。私自身は小西先生のように自在に広範に辿ることは出来ませんが、研究課題については、文学史に連なる視点を有しているか否にいつも留意しているつもりです。

 

  • 大島 武宙

  • Takeoki Oshima

講師

まだ誰も考えたことのないことを、考えたい

こんにちは。大島武宙です。下の名前は「たけおき」と読みます。専門は、『万葉集』を中心とする日本の上代文学です。死者に関わる歌である「挽歌」の表現や、柿本人麻呂、山上憶良などの歌を分析しながら、「歌」と呼ばれる表現について考えています。
大学で『万葉集』の勉強を始め、2022年4月に武蔵野大学に着任しました。近現代の短歌について評論を書いたり、テレビやラジオで解説したりもしています。大学生のころには、三浦雅士さんの『青春の終焉』から、文芸評論の面白さに夢中になりました。膨大な量の書物に、自分ひとりの思考で立ち向かう姿勢に惹かれました。
ぜひ武蔵野キャンパスに足を運び、文学部の雰囲気を味わってみてください。ともに読み、書き、まだ誰も考えていなかったことに出会ってゆきたいと思います。

 

  • 掛野 剛史

  • Takeshi Kakeno

教授

武蔵野日文へようこそ!

青山学院大学文学部、東京都立大学大学院で学び、埼玉学園大学人間学部に着任、2022年4月より現職です。専門は日本の近現代文学と出版メディア。ゼミでは大正から戦後にかけての文学とメディアとの関連を読み解いています。
自分が影響を受けた本を改めて振り返ってみると、小学生の時はポプラ社の伝記シリーズ、中学生の時は山岡荘八『徳川家康』、高校生の時は大江健三郎『死者の奢り・飼育』、大学生の時は谷沢永一『紙つぶて』、大学院生の時は曾根博義『伝記 伊藤整』だと思います。
武蔵野大学と日文の教員は、みなさんの人生を豊かにするたくさんの新しい出会いを提供してくれるはずです。どうかそのチャンスを逃さずに、自分を強く鍛えてください。

 

  • 杉﨑 夏夫

  • Natsuo Sugisaki

教授

日文の長老です。

日文で一番の老人です。私が職に就いたころはまだ昭和の時代で「武蔵野女子大学」と言っておりました。4大は日文と英文の2学科しかありませんでしたが、短期大学部がありました。今とは違い小さな規模の学校でしたが、とても良い大学でした。専門は日本語学です。私が学んだ頃は「国語学」と言いました。日本語ゼミを担当しています。毎週課題レポート(2000字程度)を書いて事前の下調べを行い、ゼミの時間はプレゼンとディベートを中心に行っています。課題に直接関係してないようなことが、新たな展開を生むことがあります。そんな時にディベートの楽しさを味わえます。
『続 国語待遇表現体系の研究』『国語待遇表現体系の研究〈近世編〉』『増補補訂版 国語待遇表現体系の研究』など恩師である山崎久之先生の著書を読み、大きな影響を受けました。大学生の頃は、自分の為だけに時間が使える大切な時期ですので、悔いのないように有意義な学生生活を目指してください。

 

  • 藤本 恵

  • Megumi Fujimoto

教授

卒論の力

お茶の水女子大学で日本文学を学び、地獄のような就活を経て、出版社に就職。それなのに、卒論で経験した研究のおもしろさが忘れられず、大学院に出戻りました。教員として最初につとめたのは、山梨県にある都留文科大学です。結婚と出産を経て2019年、武蔵野大学に来ました。
私を支えているのは、卒論の研究対象だった『金子みすゞ全集』です。たとえ、研究職に就いていなかったとしても、過去も現在も未来も照らす光だったことでしょう。ですから、真摯に取り組む卒論の研究対象は、人生を支えると信じています。そういう研究ができるように、ゼミでの支援をしたいと思っています。

 

  • 堀切 克洋

  • Katsuhiro Horikiri

教授

俳句で〈私=世界〉を拡張する

俳句創作・批評が専門ですが、舞台芸術の研究・批評・翻訳もしています。数年間のパリ生活を経て、2022年4月に着任しました。「創作基礎」「創作研究」では俳句の実作演習を、「日文特別ゼミ」では輪読形式で俳句の現代史を学んでいます。
影響を受けた本は、永井均の『〈私〉のメタフィジクス』(1986年)と松浦寿輝『口唇論』(1997年)。言葉や思考は、身体に取り込んで消化吸収するものであり、たえず自分ならざるものに変容していくのが〈私〉なのだと考えるきっかけでした。何気なく過ごしている日常も、俳句を通じて見直してみると、見えなかったものが次々と見えてきます。武蔵野の豊かな自然を通じ、未知の〈私=世界〉を探してみましょう。

 

  • 町田 康

  • Ko Machida

特任教授

経歴その他

昭和五十三年頃親に背いてパンクの群れに身を投じ昭和五十六年(十九歳)「メシ喰うな」という題の盤を出す。その頃は町田町蔵と名乗っていた。平成八年(三十四歳)小説家に転じ現在(六十一歳)に到る。この間、詩、小説を書き、時には映画に出演したり、歌唱演奏をすることもあった。
子供の頃繰り返し読み今にいたるまで影響を受けていると思われる本は『ことわざ故事金言小辞典』(福音館書店)で、実は自分の語彙の大半がこの小さい本の中にあるのではないかと疑っている。担当授業では小説その他の創作について実際にこれを行うことにより借り物でない、それぞれにとって切実な主題を摑むことを目指したいです。Let’s go for it! 日本語で言へ。

 

  • 三浦 一朗 

  • Ichiro Miura

教授

人と出会い、文学と出会う

初めまして、三浦一朗と申します。北海道出身で、本を読むこと以外では音楽鑑賞、楽器の演奏、キャンプに行くことなどが趣味です。専門は日本近世文学で、上田秋成をはじめ江戸時代中期の小説作品を研究しています。本学ではゼミ科目の他、日本文学特講Ⅳ、日本文学研究Ⅳなど近世文学に関する講義を主に担当します。
高校生の私が興味を持っていたのは『源氏物語』でしたが、大学で出会った先生がユニークなお人柄で、かつ、先生が授業で取り上げた西鶴や秋成などの近世文学作品がとても面白かったというのがきっかけで、紆余曲折を経て、いま私は近世文学研究者として生きています。影響を受けた本を一つに絞るのは難しいですが、高田衛『八犬伝の世界』(ちくま学芸文庫、2005年。初出は中公新書、1980年)でしょうか。(今読んでも確実に面白いので是非ご一読を!)それ以外にも数多くの人との出会い、本との出会い、文学との出会いが、今の私を作ってくれました。皆さんにも、大学生活の中で素晴らしい人や本、文学との出会いがありますように。

 

  • 三浦 裕子 

  • Hiroko Miura

特任教授、能楽資料センター

伝統芸能・伝統音楽への誘い

私は能・狂言を含めた日本の伝統芸能・伝統音楽を研究しています。ですので、プレゼミとゼミでは日本の伝統芸能・伝統音楽をおもなテーマに取り上げています。卒業論文ゼミは演劇・映画・ダンスが大好きな学生が大勢集っているので、日本文化をテーマとする卒論が多いのが自慢できるところです。ゼミ以外の授業では、「日本の演劇(古典芸能)」にて能〈道成寺〉を、発展セルフデベロップメント「芸術のすすめ」にて能〈黒塚〉の講読と鑑賞を中心とする授業をしています。
影響を受けた本はたくさんありますが、あえて1冊に絞れば、世阿弥の再来といわれた天才的な能楽師・観世寿夫が書いた『心より心に伝ふる花』をあげたいと思います。「能とは何か」を現代人の感覚で追究している名著です。

 

  • 三好 伸芳

  • Nobuyoshi Miyoshi

講師

言語の仕組みは目に見えない

2022年4月に武蔵野大学へ着任しました。専門は日本語学で、「日本語学概論」をはじめ日本語学系のゼミなどの授業を担当します。授業内では、普段無意識に使っている日本語に徹底的に向き合ってもらい、私自身も日々学生との議論から刺激をもらっています。
中学時代に読んだ『相対性理論がみるみるわかる本』という本に影響を受け、世界が持つ秩序や法則性を記述することの面白さに気が付いたように思います。言語に向き合うときにも、いかにシンプルな説明で無数の現象を記述できるかを意識しています。武蔵野大学はさまざまな視点から言語に向き合う環境が整えられていますので、ぜひ充実した環境で皆さんの学びを深めてください。

 

  • 室田 知香

  • Chika Murota

教授

絵と歌と物語と。

学生時代は美術史学と日本文学を学びました。武蔵野大学では日本の中古文学(平安文学)のゼミを担当しています。『古今和歌集』の中から好きな歌を一首選んで歌をめぐる状況を想像してみたり、『源氏物語』のすじを自分で読み解いてみたり、といったゼミです。
子どもの頃は欧米の詩や小説(もちろん翻訳ですが)が好きで、日本文学は古典から入りました。興味を持った最初のきっかけは『万葉集』だったのですが、自分の感覚への触れ方が引っかかった『古今和歌集』のほうに研究対象としては興味を抱くようになり、今に至っています。
絵と歌と物語と、たくさんの大好きなものと過ごしてきました。皆さんもどうぞ広い世界でさまざまなものに接して、好きなものをたくさんみつけてください。

 

  • 山路 敦史

  • Atsushi Yamaji

助教

作品を鑑賞するだけでなく、それを独自の言葉で表現し、形にしよう。

北海道大学大学院文学研究科を修了し、非常勤講師などを経て、着任しました。坂口安吾を中心とする日本の近現代文学、武蔵野の文学について研究しています。中学時代に読み漁った星新一を例外として、文学(活字)に興味を持たずに10代を過ごしましたが、大学入学後、有栖川有栖『月光ゲーム』で本格ミステリの面白さを知り、J・D・サリンジャー『ナイン・ストーリーズ』(野崎孝訳)の説明的でつくりものめいたものとはまったく異なる種類の文章に出会い、文学の楽しさを知りました。授業では、皆さんが作品から感じた印象を具体的な言葉に表現し、形にしていくためのお手伝いができればと思います。

 

  • 渡辺 幸之助 

  • Kounosuke Watanabe

特任教授

15渡辺先生

どうしたい?どうすべき?さらにどうしたい?

中学校国語科教員の経験をもとに教職関係の授業を担当しています。教科以外で専門と言えるのは特活・学級づくり。そこで国語科指導法・国語科教育法・教育実習に加えて日文特別ゼミⅠで学級づくりを取り上げます。学級づくりは生徒指導や主権者教育を含む。この文のタイトルはそこで生徒にかける言葉です。
50代半ばで出会った竹田青嗣『現象学入門』という本は特別でした。伝えたい書き手、理解したい読み手。しかしつながらない。苦辛の末に読了しその直後に読み始めた本。4回読み通して何割理解できたか……。学問?と言えるかどうか分かりませんが、果てしないものに出会うのは生きることの意味だと考えます。

 

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