HOME教育学部ウェルビーイング学科みんなのWELL-BEING

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Vol.01

「みんなのwell-being、はじめます。」

みんなのwell-being、始めます。「幸せ」の研究を行っている前野隆司です。元々は、東工大の機械工学科を出て、メーカー勤務ののち、慶應義塾大学機械工学科でロボットの研究をしていました。2008年から大学院システムデザイン・マネジメント研究科に移ったのを機会に、幸せの研究を始め、今日に至ります。また、2024年には武蔵野大学にウェルビーイング学部ウェルビーイング学科を開設します。

始めた頃は、「宗教家になったの?」「あやしい研究を趣味で始めたね」と冗談を言われたものですが、最近は「ウェルビーイング」ブーム。ウェルビーイング(幸せ、健康、福祉)の研究に興味を持つ人も増え、怪しまれなくなりました(笑)。

さて、いま述べたように、ウェルビーイング(well-being)とは、幸せ、健康、福祉という意味です。日本語では幸せと健康と福祉は異なる意味の言葉のようですが、ウェルビーイングという言葉をよく見ると納得できます。Wellは「よい」、beingは「状態」。心と体と社会の「よい状態」がウェルビーイングなのです。

幸せは「happiness」ではないの?という疑問が湧くかもしれません。しかし、ハピネスは、図に示したように、感情としての幸せを表します。ニコニコして嬉しい、楽しいという意味です。一方、「幸せ・幸福」は、ニコニコした嬉しい感情の時にも使いますが、「私の人生は辛いことも苦しいこともあったが幸せな人生であった」という時にも使います。つまり、幸せはとても長いタイムスパンの時にも使う言葉なのです。そして、ウェルビーイングはさらに広い意味。集合で書くと、
 
ウェルビーイング ⊃ 幸せ・幸福 ⊃ ハピネス
 
という関係があるというわけです。

ウェルビーイングの中でも主観的幸せ(subjective well-being)の研究は、心理学の分野で色々な研究が行われてきました。その結果、「どんな人が幸せか?」がかなりわかっています。たとえば、自己肯定感の高い人は幸せ、利他的な人は幸せ、視野の広い人は幸せ、楽観的な人は幸せ、自然に触れ合う人は幸せ、無理やりにでも笑顔を作ると幸せになる、感謝をすると幸せになる、幸せな人は創造性・生産性が高い、幸せな人は健康・長寿、などなど。まだまだあります。幸せはうつる。不幸せもうつる。金・モノ・地位による幸せは長続きしない。お金持ちになっても幸せにならない。宝くじに当たると不幸せになる・・・・・・。

幸せの研究結果はたくさんあってどれも面白いので、興味のある方は私の本『しあわせのメカニズム』『ウェルビーイング』『ディストピア禍の新・幸福論』などをお読みいただいたり、YouTubeの動画を見ていただいたり、voicyの「前野夫妻の幸福学TIPS」を聴いていただければと思います。

この連載は、ウェルビーイングに関する面白い話題をエッセイ風に綴っていく、気楽に読める読み物にしていきたいと思っています。よろしくお願い致します。

ウェルビーイング、幸せ、ハピネスの関係

図1 ウェルビーイング、幸せ、ハピネスの関係
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