2022.12.02
通信教育課程修了生が独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構から『機構長緑秀賞』を受賞
通信教育部人間科学部人間科学科 看護学コースを2021年9月に修了した原 啓子さんが、2022年9月9日(金)、「機構長緑秀賞」(主催:独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構)を受賞しました。
受賞の概要
受賞日 | 2022年9月9日 |
主催 | 独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構 |
受賞名 | 機構長緑秀賞 |
受賞者 | 武蔵野大学通信教育部 人間科学部人間科学科 看護学コース(2021年9月修了) 原 啓子 |
同賞は学士の学位を取得した者のうち、生涯学習に努め、特に精励したと認められた者に授与される賞であり、本学学生が表彰されるのは初となります。
この度の表彰を受け、原さんに通信教育課程での学びについて伺いました。
———本学通信教育部人間科学部人間科学科 看護学コースで学位を取得しようと思われたきっかけを教えてください
私の実家では、大学は男の子に行かせたいという意向があり、幼いころからその意向を知っていた私は自然に学費も寮費も無料の看護学校に進学しました。ですが社会人になってからも、いつか大学で学びたい気持ちがありました。そのような中、勉強嫌いの息子が高校受験を迎え「お母さんも頑張るから」と一緒に勉強を進める中で、家族の賛成もあり学士取得にチャレンジしたことがきっかけです。
武蔵野大学の通信教育部に決めたのは、小テスト数回後に本試験が受けられること、時間関係なくいつでも試験が受けられること、学習相談が出来るシステムがあること、学位申請のための受講科目が明確であったことなどの理由が挙げられます。
武蔵野大学の通信教育部に決めたのは、小テスト数回後に本試験が受けられること、時間関係なくいつでも試験が受けられること、学習相談が出来るシステムがあること、学位申請のための受講科目が明確であったことなどの理由が挙げられます。
原さんは市役所の子育て世代包括支援センターに助産師として勤務している。
在学中、職場の同僚からの応援も心強かったという。
在学中、職場の同僚からの応援も心強かったという。
———学び始めてから困難であったことと、またそれをどのように克服(対応)したのか教えてください
フルタイムで働いていたこと、またNPO(そらいろコアラ)で妊娠葛藤相談のLINE相談窓口の立ち上げメンバーであったこともあり、勉強時間の捻出が課題でした。さらに夫は単身赴任中で、実家も遠方、子ども3人いる中での育児と仕事、NPO活動、勉強と本当に大忙しの毎日でした。仕事から帰宅し夕飯を済ませた後は、NPOの相談業務の日以外はずっと勉強時間に充てていました。自身の健康管理も重要であるため、睡眠と食事はきちんとしようと決めており、夜は22時に寝る代わりに朝は4時半に起床し、6時まで勉強。その後は朝のうちに洗濯や夕飯作りまでの家事をまとめて行いました。
休日は買い物や家事を午前10時ごろまでに済ませ、その後は勉強やNPO活動。眠くなるとYouTubeを見ながらスクワットし、目を覚まして気持ちを切り替えるという日々でした。特にテスト集中期間中だけは3週間ほどNPO活動をお休みしていたこともあり、2週間で5教科ほど単位をとったこともあります。生まれて初めて勉強しすぎで気持ち悪くなる経験もしました。その期間は布団に入ると気絶したように眠る日々でした。今振り返ると自分でも笑ってしまうほど過酷な日々でしたが、私にとって「自分の学びたいことを好きなだけ学べることは幸せなんだ」と実感できる充実した日々だったと思います。
原さんは仕事の他に、現在は新たに加入したNPOピッコラーレに所属している。NPOそらいろコアラでLINE相談を行う中で、妊娠葛藤相談や女性支援について興味が深まり、更に学びを深めるために相談件数の多い団体に応募した。
同じ目的を持つ仲間との意見交換はSRHR※1の考えを深めるために役だった。
(写真右端が原さん)
※1Sexual Reproductive Health and Rightsの頭文字の略。
日本語では「性と生殖に関する健康と権利」と訳される。
日本語では「性と生殖に関する健康と権利」と訳される。
———学修を継続する秘訣、モチベーション維持方法等があれば教えてください
- 目標を持つ事
学修するからには深めたい部分を明確にすること、いつまでに合格するといった期限を設定することが役立ちました。
- 懇談会や学習相談会、スクーリングなど交流の場に積極的に参加する
先生や同じように頑張っている仲間との交流は、エネルギーをもらえる大切な時間でした。くじけそうになった時、先生の励ましに助けられたことに今でも感謝しています。
———学位取得を通して、今後の夢や抱負などを教えてください
大学で効果的な学修方法が身に付いたことにより、フルタイムで働きながら数カ月の勉強で公認心理師試験にも合格することが出来ました。今後は大学の学びに心理学の知識もプラスして、地域母子保健分野を深めていきたいと考えています。
受賞の記念に原さんは親子ウサギのぬいぐるみを購入した。
今後も母子のために社会貢献をしていくため、さらに自己研鑽に励む思いが込められている。
今後も母子のために社会貢献をしていくため、さらに自己研鑽に励む思いが込められている。
———現在また今後、通信教育で学ぶ人に向けてメッセージをお願いいたします
私と同じように、働きながらいつか大学に行きたいと思っていらっしゃる方は多いのではないでしょうか。迷っている方にはぜひお勧めしたいです。
看護の仕事の魅力も再認識できますし、何よりも体系的な学びは人や社会に還元されるものだと思っています。
私は節約(時間と金銭)のために1年で学士取得しましたが、今思うと時間をかけてじっくり勉強していくことも、学びを深めるためには必要だったと思います。武蔵野大学には素晴らしい先生やチューターがおり、学ぼうと思ったらいくらでも学びを深められるシステムがあります。実際に学修成果レポート作成に向けての相談時には、先生やチューターの方からの具体的なアドバイスや沢山の励ましの言葉をいただき、苦しい中モチベーションを上げることが出来ました。学士取得だけでなく「機構長緑秀賞」を受賞できたのは先生方の励ましが大きかったです。これから学ばれる方には、たくさん質問や相談できるシステムを活用し、学びを深めていただきたいと思います。
最後に、子供の頃、嫌いな勉強をさせられることはとても苦痛でしたが、大人になり好きな勉強を好きなだけ出来ることは幸せなことなのだということを知りました。年齢も関係ないです。学びたい時が学ぶときです。私の経験が少しでも皆様の学校選びの参考になる事を願っております。
関連リンク
- 独立行政法人 大学改革支援・学位授与機構HP
https://www.niad.ac.jp/ - 令和3年度学位取得者表彰式及び懇談会の開催について
https://www.niad.ac.jp/n_gakui/tsumiage/dekigoto/entry-4817.html - NPO法人そらいろコアラHP
https://npo-sorairokoala.jimdofree.com/ - NPO法人ピッコラーレHP
https://piccolare.org/