あなたは依存症に陥っていますか？

薬物依存症、アルコール依存症、ギャンブル依存症、ゲーム依存症、仕事依存症・・・。いろいろあります。

依存症とは「日々の生活や健康、人間関係、仕事などに悪影響を及ぼしているにもかかわらず、特定の物質や行動をやめられない状態」のことです。

 現代社会での生活も、実は依存症と言えないでしょうか？　もしかしたら、私たち人類は、八十億人そろって、現代社会生活依存症なのではないでしょうか？

現代社会生活とは、以下のような状態です。都会のコンクリートジャングルに核家族や単身で住み、刹那的な快楽的消費にいそしみ、環境問題、格差拡大、戦争・紛争などのグローバルイシューが気になりつつも抜本解決するために立ち上がるわけではない。

もちろん、当てはまらない人もいるでしょう。また、それは現代的生活であって、依存症ではないのでは？　というご意見があるかもしれません。しかし、依存症の定義を見てください。

都会のコンクリートジャングルに核家族や単身で住むことは、「自然に触れる人は幸せ」「多様な人と触れ合う人は幸せ」という条件に反していますから、幸福度が低下するリスクをはらんでいます。しかし、江戸時代の長屋生活や、縄文時代の原始生活に戻りたいとは思わない。日々のウェルビーイングに悪影響を及ぼすリスクがあるにもかかわらず、都会での生活をやめられないのは、依存症の定義にかなっています。

環境問題、格差拡大、戦争・紛争などのグローバルイシューも待ったなしですが、気になりつつも抜本解決するために全員が立ち上がっているわけではない。

刹那的な快楽的消費も幸福度を下げることがわかっています。購買よりも体験の方が持続的な幸福に寄与するという研究結果もあります。よって、短期的な快楽的消費をやめられないことも、依存症の定義にかなっています。

環境問題、格差拡大、戦争・紛争などのグローバルイシューも待ったなしです。2023年の夏は記録的な暑さでしたが、来年以降もこれを更新し続けるかもしれません。国連のアントニオ・グテーレス事務総長が「もはや温暖化ではなく沸騰化だ」と言ったことが話題になりました。格差拡大も人類史上最悪です。貧困は明らかに幸福度を下げますし、社会の不安定化をもたらします。戦争・紛争も明らかに幸福度を下げますし、戦争・紛争は社会の不安的化の露呈そのものです。

よって、依存症を広めに解釈するなら、これらを放置している私たちは、人類八十億人みんな揃って現代社会生活依存症というべきではないでしょうか。

正確にいうと、依存症を見て見ぬふりをしている人は依存症と呼ばないかもしれません。よって、全人類の現代社会は「依存症者及び依存症放置者の社会」であるというほうが正確かもしれません。

そろそろ、依存症放置社会をやめませんか。