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Vol.10

「主体的・対話的で深い学びとは!?」

受験シーズンたけなわ。みなさん、ご自身やご家族の小中高大の入試の結果に一喜一憂している日々かもしれません。教育が、大きく変わりつつあるのをご存知でしょうか。

幼稚園から高校まで、その教育の基本を定めるのが「学習指導要領」です。これは、十年に一度、改訂されています。幼稚園は2018年度、小学校は 2020年度、中学校は2021年度、高等学校は2022年度から、「主体的、対話的で深い学び」に改定されました。アクティブラーニングの視点からの学習過程の改善が目指されています。

これに伴い、大学入試も変わります。すでにAO入試が行われるなど、大学入試も多様化していますが、今後は、従来の筆記試験型の入試から、より主体的で対話的な深い学びの能力を見る方向に大学入試も変わっていくでしょう。

ウェルビーイング(幸せ)の研究者である私から見ますと「主体的、対話的で深い学び」とは、ウェルビーイングな学びに見えます。その理由を紹介しましょう。

まず、主体的な人は幸せな人であるという研究結果があります。なにかをいやいややっている人は幸福度が低く、主体的・自主的に行う人は幸福度が高いのです。受験に限らず、いろいろなことを、自ら率先して行うようにしましょう。

また、対話は幸福度を高めます。ウイリアム・アイザックスによる対話の心得は、①Listening(傾聴すること)、②Respecting(あらゆる発言を尊重すること)、③Suspending(判断・批判を保留すること)、④Voicing(素直な声を口に出すこと)だと言われています。自己開示した対話に基づく信頼関係の構築や多様な情報交換は幸福度を高めます。一方で、孤独感は幸福度を下げます。ですから、対話の促進は幸福度向上のために重要です。学校教育の方法も、教える側から教えられる側への一方通行から、多様なメンバーの対話に基づく学びへと変わりつつあるのです。

さらに、深い学びも幸福度を高めるでしょう。そもそも、学び、成長することは、新たな自分になっていくことであり、幸福度を高めます。自分なんて今のままでいいんだと考える心の状態をFixed mindsetといいます。一方で、自分はどんどん成長して新しい自分になっていくんだと考えることをGrowth mindsetといいます。受験に限らず、また、年齢に関わらず、新しいことにチャレンジして成長することは幸福度を高めます。もちろん、表面的な学びよりも深い学びの方が豊かでしょう。

さらには、次世代教育改革にウェルビーイングを、という動きもあります。楽しみですね。教育や受験は人生の基盤を作ります。ウェルビーイング教育は、世界をウェルビーイングに変えていくことでしょう。
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